それでも配信
「みんな久しぶり〜。たった1人になっちゃったけど、禍ヰ者の配信始めるよー」
『あれ、忌明けてなくね?』『忌明けの使い方間違ってると思うよ』『今日でちょうど四十九日だね』
周りには誰も居ない。あるのは、私と、配信用ドローンくらいだ。
後は、周りの風景。瓦礫と緑と空。
普段より静かな道を歩いて、目的地に辿り着く。
「…懐かしいな」
『何処此処』『古参頼む』『90年前のリスナーは多分ほとんど…』『エルフ132歳。初配信の場所兼禍ヰ者とその身内のお気に入りの場所と思われ』『居たぁぁぁ!?』
「そうそう、よく生きてたね」
『やっぱ感想そこになるかw』『にしても何故に?』
「なんかさ…此処に来たら、みんな集まってきそうな気がしてさ。もうそんな事起こる理由無いって、分かってるのにね…」
『ヤバい泣きそう』『泣いてええんやで、くろのすちゃんも貰い泣き視聴者も』『いいのか?おっさんが電車の中でオンオン泣くぞ?』『流石に声量は抑えてね』
『久々にはちみつかふぇ来てみたら、なんかユメちゃん若返ってんだけど』
「は?」
『ユメ:若返りました〜…』
「待って待って、何か要因と考えられるものは?」
『ユメ:“夢現”っていう現象を手に入れました…恐らくそれが原因かと』
「!…プロンプト展開、現象リスト、この世界でフィルター…」
『なんかぶつぶつ言い出したぞ』『思いっ切り世界の基幹システムに触れてない?』
『前から来てるよ!』
「っ!?」




