診察
「…インフルエンザだね」
怪異の子に言い渡された病気の名は、あまりにも有名な感染症だった。
そう言えば、今ちょうどシーズンだったな。怪異も大抵は生物、こういう病気にだってかかるのだ。
「取り敢えず、治るまで暫くは身体冷やさないようにして、毎朝うちに来なよ。薬処方したげるから」
「…なんか、懐かしいな」
「診察の様子見るの何年ぶりだっけ」
今なら、怪異排斥の動きも少ない。ウメも思いっ切り動けるんじゃないかな。
そんな事を考えていると。
「ヒナ:あれ、なんかまた増えてる?」
「ウメ:っと、はじめまして〜。薮医者のウメだよ〜」
医師免許は持ってる筈だから、薮医者ではないと思うけど。
「さくら:えーと、斯々然々でこうなったのさ」
「ヒナ:わぁ、創作だからできる超適当説明…」
…にしても、ウメのことでまた騒動が起こりそうだな。どうしよう…
「ヒナ:今なら怪異共存派も居るし、昔よりはウメちゃんも生きやすいんじゃないかな?」
…あっ、そっか。そうだったわ。根絶派さえどうにかすれば…って
「ウメ:っ…あはは、ようやくわたしも社会に受け容れられると思うと、嬉しくなっちゃってね…」
「さくら:療養中に涙脆くなったのかい?」
「ウメ:そうかもしれないねぇ…」




