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梅と桜
「ウメ!!!!!」
そう叫んだ時には、遅かった。
「…ホントに、ごめんね。あの時守ってあげられなくて」
梅と桜のキメラの巨木に向かって、あたしはそう呟く。
後悔したってもう遅いのは分かっている。けど、ついつい言ってしまうのだ。
「もしあの時、あたしが受け止められていたら…なんて言ったら、怒るよね。あたしだって、ウメの立場でそういう事言われたら怒るし」
相手は答えてくれない。そりゃそうだ、数年前のあの時からずっと、相手は植物状態なのだから。
「…」
不意にスマホを取り出す。チャットアプリでメッセージを送る。
“起きたら返事してね、お寝坊さん。朝ご飯作るから”
その時。
ズゴオオオオオォォォォォン!!!!!
「!?イレギュラー…?最近多いねぇ…」
チャットルームに救援要請を送る。
“イレギュラー ウメ防衛戦”
すぐに既読がつき、集まってくれる。
「…ありがとね、来てくれて」
…さて。今回はどんなのが出るかな。




