ぎゅっ
ぴんぽーん
「…いらっしゃい、あいちゃん」
「…ん、おじゃまします」
くろのすがしんぱい…このままだと、きえちゃいそうでこわい。
…とて、とて、とて…
こんこんこん
がちゃ
「くろのす…」
「…あい」
「…ちょうし、どう?」
「まあまあ」
「…そう」
…たぶん、うそ、だよね。
…バレてるだろうな。あいは人一倍、嘘に敏感だから。
…ぎしっ
「…どうしたの、あい。一緒に寝る感じ?」
「………」
ぎゅっ
「………ぇっ?」
「つらかったね、くろのす。くるしかったね」
「ぇ…」
「いっぱいないて。いっぱいさけんで。いやなもの、ぜんぶはきだして」
くろのすにあったとき、わたしもこうしてもらったっけ。
そのおかえし。
「ぇ……ぁ…ぁぁ…っ」
やばい、抑えきかない
「がまんしないで」
「………ぅっ、ううっ…」
「うわあああぁあぁぁあん!あぁああぁあっ…!!」
…よくできました。よしよし。
「ずっど…ずっど、つらがっだの…!みんなのごどばがちくちくささっで…」
「…うん」
「ごめんどみだどぎ、ぜんぶいやになっぢゃっで…」
「…うん」
「ううっ…うあぁ…」
…しばらくないたあと、くろのすは、なきつかれてねちゃった。
「…ずっと、そばにいるからね」
「…最凶の怪異って、人間なのかもね」
「言葉っていうのは、誰もが持ってる凶器だよ。魔術式とか呪文とか関係なく。どう使うかはその人次第、人を喜ばせることも悲しませることもできるし、人を殺すことも生かすこともできる」
「…ま、自分達も同じなんだけどね」
辛いときほど、人肌が妙に心にくる(実体験)
今回も、ちょっと痛い話だよ(いつもより長め)。苦手な人は戻ってね
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「くろのす、みみ、きずだらけだった」
『毛でバレないとでも思ったのでしょうか?でもどうして…』
「ん、しず。…たぶん、『ひととちがう』から」
『…ああ、それで。…それなら、尻尾の傷も納得できますね』
「…きにしなくていいのに、っていっても、かわらないよね」
『でしょうね…』
「…すきなひとには、きずついてほしくない。しず、ハナタバさんのおてつだい、おねがいしてもいい?」
『勿論。後で相談してみますね』
「ん」




