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詩歌集2

水の恋人



或森の奥の奥。


そこには、洞窟がある。


私は満月の夜、導かれるようにしてその洞窟に行く。


洞窟の中はひんやりしてて、


青と白銀がキラキラと揺らめく。


その洞窟を歩き進めると、ちいさな泉がある。


その泉は、とてもとても透明度が高くて綺麗で。


その泉に向かって私は「来たよ」と声をかける。


すると───


泉の中から、透明なものがふるふると伸び出てくる。


その透明なものはだんだん人の形になり、そして。


「…待ってたよ。僕の愛しい人」


その透明なものは、まるで王子さまのように美しい男になる。


その人は私の、愛する人。


水の精霊。


満月の夜だけ会える、愛しい人。


私はその人に抱きつき、涙を溢す。


その人は私を見てくすりと微笑むと──


私の唇に…透明な唇をあてる。


冷たいけど、微かな体温が唇に感じる……







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― 新着の感想 ―
[一言] 幻想的ですね 夏だからか頭にイメージがふっと浮かびました なんだか羨ましい気持ちになりました 読ませていただきありがとうございました!
[良い点] 素敵や~(´Д⊂ヽ 心が洗われましたぁ……。 >洞窟の中はひんやりしてて、 青と白銀がキラキラと揺らめく。 すごい好きな表現だよぉ。 [一言] タクトしゃん、素敵なおはなしありがとうご…
[良い点] 冷たさの中に感じる温かさが良いですね。
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