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第二話 情報収集
さて、転生というと何かと魔法とか普通に使えるような世界線に飛ばされがちだが、今回自分が転生したのはごく普通の、もとと同じ世界であるらしい。同世界転生、とでも言えるだろうか。聞こえて来る会話に違和感を感じないことしか根拠にならないが、信憑性はある。タイムリープもおそらくほぼなく、日本語を話しているからここは日本なのだろう。
自分はヤマザキ サヤという名前らしい。女の子だ。転生前が男なので複雑だがまあしょうがない。兄や姉はおらず、自分が初めての子供のようだ。母や父と思しき人物は、「ママ」「パパ」としか名乗らないので名前は分からない。仲が悪い様子もなく、ごく普通の新婚さんである。
まだ体が思うように動かないので、これ以上情報を集めるのは難しそうだ。
隣から、あんまり泣かない子なんですねという声が聞こえたところで、重大な問題が発覚してしまった。泣き方が分からない。腹が減ったらどうすればいいのか。
母「サヤちゃん、そろそろおっぱい飲もっか」
心配は無用なようだ。