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並行異世界ストレイド  作者: 機刈二暮
[第一二章]The torch shines on the frontlines
324/446

各々の思惑はそこに⑦




 輸送機の機首に取り付けられたV字のブレードがバルーンに吊るされたロープを捉えた。


 そのまま引っ張り、地上にある三人の人間が乗ったコンテナを空中へと連れ出していく。


『こちらポーターセブン! ロープを捉えた!』


 通信に喜色が差した機長の声が走る。


『スカイアンカーの作動を確認! 副長! ウィンチを!』


『わかってます!』


 二人のやり取りを聞きつつ、シオンは視線を左に向けて―――輸送機がコンテナを吊り上げていくのをモニター越しに見る。


 拡大映像が別ウインドウで表示され、コンテナの中に女性一人と男性二人の計三人が乗っているのが見えた。


 そして、開いた後部ランチから覗くウィンチにロープがセットされて巻き取り始めたのを見た。


 あとは機内に収容されて、再加速と離脱するのみ。


 つまりは、作戦の最終段階という訳だ。


『ィィィィィィヤッホォォォォウ! サイコー!』


『通信に向けて叫ばないで! 回収中ですよ!』


『いいじゃない! こんな機会滅多にないよ! とびっきりのファーストクラスよ?』


『んなファーストクラスがあってたまるか!』


 救出対象とその護衛の愉快な会話が通信に入って来る。


 元気そうでなによりだ―――という安堵も束の間。


『接近警報。三時方向です』


 《ヒビキ》の警告と言葉通りの警報がシオンを現在の状況を知らしめる。


「一息ぐらい吐かせて欲しいわね……!」


 告げられた方向へ向き直りつつ―――《アルテミシア》は右手のライフルを接近してきた《アクィラ》へ向ける。


 FCSは素直に敵機を捕捉するも―――相手との距離は一二〇を切った。


 《アクィラ》の持つランスは一度下がって、急加速と共に突き出される。


 撃つには遅すぎる。


 舌打ちして、その銃身下に取り付けられたブレードでその刺突を横に弾く。


 そこから左肩からタックルを繰り出して―――《アクィラ》を後ろへ下がらせて、一度ブースターを切る。


 背中から自由落下を始めると同時にブーストして急降下を始める。


 両腕を持ち上げ、ライフルを小刻みに撃った。


 《アクィラ》も急降下を始めて―――登ってくる砲弾をこれまた急加速と急制動の繰り返しで避け、ランスに組み込まれた火器で応戦する。


 けたたましく鳴る警報に急かされるようにクイックブーストを連発し、飛来する砲弾から幾度も回避する


 数発づつの連射を二回避けて、次の照準警報に左へクイックブーストする為にフットペダルを踏んで。


「―――っ」


 四つ目の《アクィラ》が持つマズルフラッシュが先ほどとは違い―――僅かに青く見えた。


 次に来たのは衝撃と、その影響による機体の姿勢の変化だ。


「―――!」


 操縦桿を引いて、空中で仰向けに近い姿勢の《アルテミシア》を起して姿勢を正し、後ろへクイックブーストする。


 それと同時に《ヒビキ》が被害を報告する。


『右バインダー《ヤタ》にクラス4の損傷』


 クラス4―――装甲カバー内部の九七ミリ砲の破損だ。


 それも砲弾が収まった部位に損傷が達している。


『―――パージします』


 誘爆を回避する為に問答無用で基部から排除される。


 当然、バインダーの内側に懸架していた超電磁投射砲(カノープス)ごとだ。


「今の攻撃は?」


 《アルテミシア》を反転させて、市街低空を乱数機動も織り交ぜて飛行しながらシオンは《ヒビキ》に尋ねた。


『推測。《アクィラ》の主武装による攻撃』


「それはわかる。……にしては威力の上昇ぶりがおかしい。一発だけとはいえ弾速が変わりすぎ」


 被弾しないはずのタイミングだった―――にも関わらず、被弾した。


 弾速が上がったとしか思えないのである。


 シオンの意見に、《ヒビキ》はモニターに三枚の画像を表示した。


 それは《アクィラ》の主武装の発砲時の画像で、一つの画像のマズルフラッシュはよく見る火炎が砲口から現れていた。


 二枚目は先ほどのもので―――そのマズルフラッシュは火炎の中に青白い光が混じっている。


 どうやらシオンが見たものは気のせいではないらしい。


 そして、最後の三枚目はランスの刺突を弾く前の画像で―――その砲口は一つだけだ。


『《アクィラ》の主武装は炸薬による発砲のようですが、それのみならず電磁力による加速も加えることが可能と思われます』


 つまりは、


「カノープスと同じ電磁炸薬複合式の超電磁投射砲(レールガン)ってこと?」


『肯定』


「……同じ砲口から威力と弾速が違う攻撃が出ると。厄介ね」


『早めの回避行動を推奨。―――照準警報』


「簡単に言うわね!」


 そう言ってシオンはフットペダルを踏み込み―――右へのクイックブーストする。


 炸薬だけよりもずっと速い砲弾を避けて、反転。


 もう一度とブーストして―――《アクィラ》へ向かって加速する。


 両手のライフルを持ち上げて、FCSが敵機を捉える。


 発砲。


 《アクィラ》は左へ―――《アルテミシア》から見て右へ急加速してその射撃を回避。


 それを見て左、前と連続でクイックブーストし、反転の連続機動で相手の背後を取り、再度射撃。


 これは跳ねるような機動で避けられ、再び加速し―――振り返って砲口をこちらに向ける。


 照準警報と共に左へクイックブーストして放たれた砲弾を避ける。


 とんでもない奴ね、なんてシオンは悪態を吐いて、


『収容完了! 離脱する!』


 輸送機からの合図が通信に流れた。


 これで輸送機は高度を上げて加速し、東へ離脱の流れになる。


 あと自分達がやる事は輸送機が安全圏まで離脱するまで殿を務めることになる。


 もう少し、という所で、


『方位〇-八-六より所属不明機を検知! 数は八!』


 早期警戒機 《ストラトスフィア》が収集した情報だろう、ノブユキからの報告が通信に流れた。


 確かに、データリンクで表示しているレーダーマップに新しい光点が現れている。


 方角から見れば―――思い当たるものはあるが。


『各機、警戒し―――』


『待たせたなお嬢さんたち! 輸送機の護衛は任せな!』


 警戒を呼びかけようとしたノブユキの声をかき消すように聞き覚えのない男の声が加わった。


『フリントリーダー! 合言葉を言え合言葉を!』


 その男を叱責する男の声まで加わった。


 忘れてた、と反省していないような一言を挟んで―――事前に取り決めていた言葉を言った。


『「保護すべき動物は?」』


 その問い掛けにシオンが答える。


「『人前には現れない』」


 その回答に『よし!』という言葉が返ってきた。


 つまりは。


「あなた達が件の飛行隊ね?」


 あえて声には出さないが―――北部方面軍に所属する飛行隊かというと彼は肯定した。


『そうとも!説明はナイトメアのお嬢ちゃんから聞いているな? あと、早期警戒管制機もいるぜ』


『こちらAWACS。コールサインは《シザース》だ』


 男を叱責した中年の男が簡潔に自己紹介を述べる。


『予定通り輸送機はそこのフリント隊が引き受ける。あなた達は―――』


「わかってるわよ。―――ストレイドより作戦参加中の各機。後退開始よ。殿はもちろん私」


 《ウォークマン》が言うだろうその先を言って―――フットペダルを踏む。


 《アルテミシア》は一度北へ進路を変えて、左旋回して正面に四つ目の《アクィラ》を捉えて、


『照準警報』


 《ヒビキ》の警告と共に左へクイックブーストして回避し、応射。


 これは―――擦れ違う様に避けられた。


『ナイトメアよりストレイドへ。援護する』


 レアから援護の申し出。


 確かに、普通ならば三機一小隊では捌けないような部隊が展開している以上、少しでも戦力は要るだろう。


「ストレイドよりナイトメア。援護は不要よ。相手に速いのがいるからすぐ追いつかれるわ。さっさと下がりなさい」


 それをシオンは断った。


 《アルテミシア》に匹敵する速度を有する《フェンリル》と《アクィラ》の二機の存在は無視できない。


『北と西の部隊が動き出した。―――亡霊部隊全機撃破したから仕方なく、だろうな。そして重要人物を逃したとしても、お前達は捕らえたいのかもな』


 ノブユキの報告に―――「その部隊文字通り全滅したのね」とか「二人も流石ね」なんて思いながらもシオンは口を開く。


「聞いたわねナイトメア。―――今の内なら距離的に逃げれるし、こっちの足なら振り切れる」


『………』


 《ストラトスフィア》からの情報を盾にした撤退を促す通信にレアの悩ましそうな吐息が流れた。


 相手の戦力から見て譲りがたいのかもしれないが、


『……了解した。無理は、しないでくれ』


 納得する部分はあっても気乗りしないのか、そんな不承の念を隠さない了承にシオンは頷いて、


「ええ。―――エグザイル小隊各機、下がるわよ。距離次第では撃ってよし」


 小隊長として指示を出す。


『了解』


『了解!』


 こっちは打って変わって迷いのない了解だ。


 あとは。


「《ヒビキ》。残弾を表示して」


 手持ちの火器の残弾を確認するべく《ヒビキ》に言う。


 そうしてモニターに表示された残弾数は充分に戦える程度には残っている。


 ―――とは言っても肩のマイクロミサイルは空だし、カノープスは右背部の多目的バインダー《ヤタ》 内部の榴弾装填の九七ミリ砲と共に喪失しているが。


 失った装備が痛いわねとぼやくと警告音が鳴ってシオンに注意を促した。


 レーダーに視線を向けて―――西から接近してくる機影を二つ捉えてた。


 距離からして四つ目の《アクィラ》ではない。


 すぐにその方角を見て、


『《フェンリル》、及び《アルメリア》の接近を確認』


 接近してきている白いリンクスと黒い重厚なリンクスの二機が拡大映像でモニターに映し出された。


 流石に《亡霊部隊》が居なくなれば引っ張り出されてしまうものらしい。


 扱いの悪さに同情しながらもシオンは誰に言うのでもなく呟く。


「悪いけど、あなた達には負けて貰うわよ」


 そう言って操縦桿を押し、フットペダルを踏んで《アルテミシア》を急加速させた。

 



 ―――――――――――――――――――――




 《白魔女》と呼ばれる、白い装甲に青紫の線を走らせた、尖鋭的であれど各所に増設したユニットによって歪なシルエットを有するなリンクスは手にしたブレード付きのライフルを一通り撃った後、転進して急加速する。


 完全に距離を取る動きだが―――目を離せない高速戦闘の連続で疲労が蓄積していった結果、追い掛ける余力は《アルメリア》のパイロットにはなかったし、部隊全体も無かった。


「……っはぁーーーー」


 空色の髪を結い上げたパイロットは一度、シートに座ったまま前のめりになってから背もたれに身を預けて、体躯に合うように作られた操縦服―――陸軍大尉の徽章が付いた襟を開いて、さらに服で圧迫されて苦しい胸元を開いて大きく胸で息をした。


 どことなく幼げで整った顔立ちのせいでその年齢は計れないが―――二十代は迎えているだろう。


 エメラルドグリーンの双眸はやや吊り気味で、耳はやや尖っていて―――その血筋が普通のヒトではない事を示していた。


「《白魔女》、後退を開始したわ。追撃はしないで。―――これ以上の消耗は、割に合わなすぎる」


 《アルメリア》のパイロット―――ナツメ・ウィングフィールド・キリシマ・ブシュシュテルは息を軽く整えてから通信で自身の麾下と友軍に自身の判断を告げた。


『……はい、了解です』


『……《ジョスト》の意見に、賛成する……』


 地面に仰向けで身を投げ出した《フェンリル三号機改》のパイロット―――マルゴットと、ランスを地面に立てて寄りかかった空軍のマリオネッタである《アクィラ・カスタム》のパイロットの呻き声に近い同意と共に、通信は了解の声が埋め尽くされていく。


 情報と噂通りとんでもない相手だったとナツメは先ほどの戦闘を振り返る。


 《フェンリル二号機改》を駆っていたコトネユウキの部隊長だった自分(ナツメ)やマルゴットにとっては《白魔女》と呼ばれるリンクスと、その編隊機だろう二機のリンクスは速度と膂力以外はそれほど脅威ではなかったと言えるものの。


「手を抜いてたとはいえ―――私とマルゴットに加えて、クラウスも含めた三人相手にほとんど無傷って……」


 正確には、右背のバインダーは被弾し誘爆を避けてか外してさえいるが機体そのものは無傷だ。


 市街低空を飛び回り、自身と同速度を出す機体(フェンリル)から苦手とするとされる接近戦を仕掛けられながらも輸送機と味方リンクスの撤退までの時間をたった一機で稼いぎきり、更には離脱まで。


 規模の程度はあれど、撤退戦でこれをやりきるパイロットはそうそういない。


 確かに手練の類なのは間違いないのだが―――


「実戦経験の少ないだろうポロト皇国に、そんなパイロットがいるのは不自然、よね」


 最近読んだ資料を思い返しながら、ナツメは抱いた疑問を口にした。


 《白魔女》なるリンクスとそのパイロットの出現は今年の六月の事だ。


 帝国東方面軍の天層山脈の東部にある盆地の国、ポロト皇国攻略作戦で東方面軍のTFを無力化し、その戦線を巻き返させるほどに苛烈な戦闘を行ったその存在。


 リンクスを初めとする《ノーシアフォール》による異世界由来の技術は―――東方の国のほとんどは得られていない。


 ポロト皇国はどうやらオルレアン連合の五大国の一国、ストラスールから得たようだという調査結果はあるものの―――それにしたって、時速一〇〇〇キロメートルを瞬時に叩き出す戦闘機動が行えるリンクスが開発出来るものなのだろうか?


 実戦経験さえも少ないだろう国で、TFと一個師団を追い返すきっかけを作れるほどのパイロットが育成出来たというのだろうか。


 それも―――たった一人だけ。


 何か裏のあるおかしな話ねとナツメは呟いて、視線を二機の同型機に囲まれた四つ目の《アクィラ》へ向けて通信を繋ぐ。


「クラウス、大丈夫?」


『―――マルゴットさんとの模擬戦が生きた、と言いたいな』


 無事の確認に、《アクィラ》のパイロットにして従兄のクラウスの疲労の色を隠さない通信が返ってきた。


 話せる程度には、元気はあるらしい。


『今もまだ、生きた心地がしない。こっちが無傷なのが不思議でならない』


「無茶のしすぎよ。私とマルゴットがいたとはいえ、反応速度に劣るマリオネッタで高速戦闘を行うリンクス(白魔女)を相手に前衛を張るから」


『ははは……違いないな』


 親族故の気楽な会話。


 軍は陸、空で関係は微妙なものだが、二人は所属が違えど同じブシュシュテル家。


 相応に親しい付き合いがあるからこその会話だった。


『報告書通り、《白魔女》は接近戦は苦手のようでしたから。そこを突いていたから、かもしれません』


 そこに《フェンリル》のパイロットのマルゴットが加わった。


 乗機のリンクスも地面から起きて、どこか気楽そうに膝を付いている。


『マルゴット准尉には感謝している。君との模擬戦を繰り返していなければ、私の隊は全滅していただろう』


 マルゴットとの模擬戦―――《フェンリル》を《白魔女》と見立てての戦闘訓練の事だ。


 クラウスの要請という名の頼みで、一ヶ月ほど彼らの訓練相手をしていたのである。


 マリオネッタで《白魔女》と交戦というケースがあり得ない訳では無いが、《アクィラ》の運用目的―――広範囲の高速展開と現地での戦闘を想定している以上、かの機体とは交戦する可能性は高い。


 対抗出来ないとあってはせっかくの量産計画も無意味、ということでの強化訓練だ。


 そんな簡単に次の機会が訪れる事はとナツメは思ってはいたものの―――存外、その日が早くも訪れるとは。


『いえいえ! そうでもないですよ。皆さんの連携、元々良かったですし―――訓練での緊急回避とか活かせていましたから。ライン隊の実力です』


『嬉しいことを言ってくれるな。―――今度、基地に寄る時にお土産でも用意しよう』


 顔を合わせていれば双方ともに頭を下げながらの会話になっただろう。


 そんな、感謝と遠慮の応酬にナツメが口を挟む。


「さっさと帰って大目玉を受けるわよ。作戦は失敗だしね」


 その一言に、嫌そうな呻き声が返ってきた。


 エルネスティーネ少将側としては重要人物ことエアリス氏の逃走の手助けが完了したこの作戦は成功なのだが―――それは裏の目的だ。


 表向きには彼女の確保だった以上、そこは失敗でしかないし、


『一番怒られるのはシオですよ。必要だったとはいえ、対空戦闘車両が何も出来ないぐらいには、スモーク焚いてますからね』


 配下の曹長の指摘に、TACネーム《シオ》ことマルゴットが思い出したかのようにバツの悪そうな音を上げた。


 いくら高速戦闘型リンクス《フェンリル》―――二号機改から装甲防御力を初めとする改善、及び改良を施した三号機改といえど、その機動力は市街地では活かしきれない。


 そして、マルゴット自身 《フェンリル》の操縦適性はあったとしてもコトネのように開けた場所で小細工無しに無被弾で戦闘をとはいかない。


 それを補うべく、ジャミングスモッグによる視線切りを用いることでいくつもの欠点を補ってはいるものの―――ジャミングスモッグは敵味方関係なく火器管制装置(FCS)を機能不全に陥れる。


 裏の目的はともかく、その結果として今回は地上の対空戦闘部隊が何も出来なくなった訳だが。


『それ言わないでくださいよぉー……』


『今の内にお覚悟を……。では、撤収しましょうか』


 マルゴットと曹長の会話にええとナツメは頷いて、


『ところで、だが』


 さあ帰投しよう、と操縦桿を引いた所でクラウスが通信でそう呼び止めた。


「なにかしら?」


 言葉通りの疑問を投げかけつつナツメは、コクピットの中で振り返ってクラウスが乗っている《アクィラ》を見た。


 先ほどと姿勢が変わっていない様子に―――おやと首を傾げる。


 通信の様子からでは何も異変は感じられないし、機体の反応に何も変なところはない。


 本当に何なのだろうと待つナツメの前で、クラウスはどこか申し訳なさそうに答えた。


『私の回収を頼む。―――《白魔女》との戦闘で変形機構とか関節がイカれて飛行形態になれないんだ』


 本人は無事でも、機体は無事ではなかったらしい。


 先に言いなさい、と呆れたように呟いてもう一度 《アルメリア》を《アクィラ》へ向けて回頭させた。



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