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並行異世界ストレイド  作者: 機刈二暮
[第九章]Fall out
184/440

プロローグ ~録音~





 《録音再生》



『本当にやるのか? こんな作戦をよ』


『ああ、やる』


『…………いくらなんでも、この理由は雑でこじつけじゃないか? 目標の所属が同胞―――まあ、歴史的にも昔から良好な関係とは言えないが、そこはストラスールの管轄だろう?』


『正確には出資の大元が、だな。まあ、実質的にと言えばストラスールの管轄にはなるが―――確かに、《帝国から帰ってこれたのは向こうとの取引で寝返ったから》で帝国のスパイとして拘束とか無理やりすぎるな』


『それと《帝国で連合の機密を知った為》とかも雑いぜ? いくらサボタージュで基地を電波的に孤立させるとはいえよぉー』


『救助とその失敗に扮した誘拐作戦も、参加者全員に自害コード発動で失敗したからとはいえ、強引に行き過ぎる』


『そんな所に、こんな事やって大丈夫なのか? 政界の関係悪化だけならまだいいかもしれないが。―――人の庭を荒らされて黙っている国なわけないだろう』


『それとこの案件を天秤にかけているかどうか、怪しいところだがな。―――だが我々は、命令に従うしかないぞ』


『上が有能無能だろうがその思惑がなんであれ、か』


『そうだ。―――それがわかっていて、貴様はここにいるんじゃないのか?』


『……好きで闇に葬られた訳じゃねーよ』


『知ってるさ。だが、取引を持ちかけられて、何をやっていくか知った上でここに来たのだろう?』


『………』


『世の中、綺麗事だけでは回らない。俺たちのような汚れ仕事役がいるから、反乱分子や敵性勢力の排除が出来て秩序が維持できるんだからな』


『……ああ、わかってるよ』


『―――とはいえ、だ。―――今回の作戦を立案して実行しようという奴はとんだ大馬鹿者だな。この男女を捕らえる為に、連合の結束に決定的な亀裂を入れ兼ねないことを強行するというのだからな』




 《再生終了》





 ―――■■■に届けられた■■■■■■:■■■■■■部隊調査記録とその録音データより抜粋―――



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