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並行異世界ストレイド  作者: 機刈二暮
[第一章]ハロー、異世界
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手記と資料



 人型機動兵器、《リンクス》。


 私が《黒い球体》に呑まれて、たどり着いた世界で運用されている十数メートル前後の人型機動兵器。

 私と同じく、《黒い球体》―――この世界での呼称を《ノーシアフォール》から降ってきた兵器群とのこと。


 主な動力機関は《フェーズジェネレーター》。

 名前の由来は操縦システムに《linksシステム》と呼ばれる、パイロットの脳波をトレースし機体の挙動へと反映させるシステムから、らしい。


 いくつかの並行世界、もしくは異世界でも存在するらしく呼称は世界ごとに違う模様。


 少なくとも、私がいた世界にはない兵器である事は確かだ。


 


 《linksシステム》。


 パイロットの脳波をトレースし、機体の挙動へと反映させるシステム。

 先天的な能力等は必要ないもののシステムへの適性と精神的負荷には個人差があり、特に女性がシステムへの高い適性を有する。精神的負荷も軽度、もしくはほとんどない。


 対して、男性の適性と精神的負荷は無視出来ないレベルである。


 適性のある男性リンクスパイロットは《オルレアン連合》、及び《ランツフート帝国》では確認されていない。


 あくまで、記録と書類上の話だが。





 ~オルレアン連合軍 第八騎士団所属 チハヤユウキの手記より抜粋~






《XFK39/N53 プライング》



 《ノーシアフォール》で回収されたリンクス。


 この手のリンクスとしては珍しく状態がよく、稼働状態を保っていた。

 コクピットにも製造に必要な設計図等が揃っていた為、製造が可能である。


 本機は調査、整備後に性能テストを目的に騎士団へ提供される。


 リンクスとしてはパイロットへの精神的負荷や違和感等が異常なレベルであり、扱えるパイロットがおらず各騎士団をたらい回しにされる。


 ○○月○○日、オルレアン連合軍第八騎士団、通称を《フォントノア騎士団》が駐留する第五基地にて発生したランツフート帝国軍の襲撃の際、異世界人である『チハヤユウキ』の手によって起動。

 彼女はその特異な《linksシステム》への負荷に適性を示し、性能を遺憾無く発揮し帝国軍の撃退に貢献。


 以降、チハヤユウキの乗機として各種テスト、運用されている。




《チハヤユウキ》


 異世界人。

 身長169センチ。保護時、17歳。女性。

 料理、楽器の演奏が評判。家事も得意らしく、寮の共有スペースでたびたび掃除しているのが確認されている。


 本人曰く、元の世界では戦争とは無縁で平和な国で学生という身分であり使用人でも軍人でもないとのこと。


 ランツフート帝国軍の襲撃の際には《XFK39/N53 プライング》を起動させ、撃退へ貢献。


 以降、《XFK39/N53 プライング》の専属パイロットとして徴用。性能テストや《レドニカ》の《ノーシアフォール》、《コーアズィ》対応任務についている。




 ~オルレアン連合技術研究所から取り寄せた資料より抜粋~



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