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僕の中の天使と君の中の悪魔  作者: マックスりょー
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億千万分の一

一目惚れなんてあまり無いものだと自分の中では思っていた。日本の人口の1200億の中で運命の人を見つけるなんて不可能に近いだろう、しかし、アメリカの大学の調査では、合コンを始める前にアンケートに答えてもらい直感で 、顔を見ていいなと回答した人と実際に合コンをすると、 約7割が交際を始めてカップルになるという。 しかも一目惚れで付き合った男女は、その後も仲良しで関係が長続きし、 さらには結婚までゴールインする人も多いという。

だからといって、自分は無理だろうと思い、妥協して自分の理想のかなり下の女性と付き合う人もいるだろう。

結局は理想は理想であって自分の好きな人でさえも付き合えば理想も糞も無いのである。

「こら、てめぇ…聞いてんのか!!あぁん!?」

「無視するなんていい度胸してんじゃねぇか、ゴラァ!!」

そして、今、俺はジョ●ョの四部に出てきそうなヤンキーどもに絡まれている。まぁ、スタンド使いでは無さそうな雑魚っぽいのでただひたすら黙るだけだがあいつらは自分がイライラしていて蹴った自転車で足を痛めたらしく、その自転車が俺のだったというだけで因縁をつけてきたのだ。もしも日本が銃社会だったらこの二人を撃っているところだが駅近くの路地裏では目立つことはできない。考えたら、日本は銃刀法違反で銃持てねぇや…そうやって頭の中で下らないことを考えていると

「あ、あの!1対2なんて卑怯ですよ!放してあげてください!!」

と制服を着た女の子がそう言った。身長は小さく、150ちょっとといった感じだった…

「あ、んだこいつ中坊かぁ?」

とヤンキーの一人が女の子を威嚇するような目でそう言った。

すると女の子も

「私は高校生です!高校二年生!!」

なんと、先輩だった。正直、中一かと思った。

するともう一人のヤンキーが

「るせぇんだよ!このアマぁ!!」

と殴りかかろうとした。

女の子は悲鳴をあげながらその華奢な腕で顔を守ろうとした。

「いい加減にしろ…」

と殴ろうとしたヤンキーの頭を片手で掴み、壁に叩きつけた。何度も何度も、もう一人はその光景に怯えて仲間を置いて逃げてしまった。

叩きつけたヤンキーはもう気絶していて、泡を吹いていた。

ヤンキーを投げ捨てると女の子の方に行って話しかけた。

「大丈夫?怪我はない?」

そう聞くと女の子は顔をあげた。可愛かった。何かドキドキして、この子が頭から離れない。あ、一目惚れだと俺が思った瞬間だった。俺は勇気を振り絞り女の子に

「も、もし、何かあったら…あ、あれなんで連絡先でも…」

と言い切ろうとしたそのとき、女の子は俺を指差して

「あ、悪魔だ!怖い…ころ、殺される!」

と必死な顔をして逃げていった。

「えぇ~、……そんなぁ」

と何とも微妙な顔で立ち尽くすしかなかった。

この話は悪魔と恐れられた。高校一年生、松川幸樹とその悪魔が恋した中野瑞希との一方的な愛と誤解のラブストーリーである。




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