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願いの言葉

作者: 純愛




ふと耳に入った噂。



“愛美に彼氏ができた”









あの日、どうして君の手を離してしまったんだろう…


一度離してしまったら、もう二度と繋ぐことはできないと分かっていたのに。









――――――――


あの日は太陽がギンギンに照りつけていた。




「龍ッ!!」


「愛美…ごめん、呼び出して」


「ううん!話って?」


「別れて…ほしい」




本当に暑くて、暑くてたまらない日だった。


太陽は俺等とは裏腹に照りつけ続けていた。


――――――――






あの時、愛美に悪くて顔上げられなかったけど、知ってたよ。


“うん”って言ったときの愛美の声がすごく震えていたこと。



今にも泣きだしそうだったこと。







どうして君を傷つけたんだろう…



本当は君が辛いとき、傍にいてあげるのが俺の役目だったのに…




なあ…?神様って奴が本当にいるなら、頼むよ。



俺のことはズタズタに傷つけて構わないからさあ…

あいつを、愛美を世界一幸せにしてほしいんだ…




俺が傷つけちゃった分、新しい彼氏と幸せにしてやって下さい…。













もう二度と繋ぐことの

できないあの手…

もう二度と隣で見ることの

できないあの笑顔…


“俺が守る”と誓ったのに

君を一番傷つけたのは

俺だった…

君を泣かせてしまったのは

俺だった…


本気で君を愛してた

本気で本気の恋だった

それなのに、それなのに…


もう一度、

あの手を繋ぎたいなんて

もう一度、

近くで笑顔が見たいなんて

そんな図々しいこと

願わないから。


俺のことはどんな風に

傷つけたって構わないから

何をしたっていいから、

だから、

あいつを世界一の幸せ者にして下さい…



愛する君を

最悪な僕が願う言葉

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― 新着の感想 ―
[一言] 初めまして。 作品を読ませて頂きました私は詩が好きという事を前提に“手放した想い”が伝わり良いなと感じました。最後に“最悪な僕が”と切なく優しくあるのに自分へは美化しない辺りが儚い感じで良か…
[一言] はじめまして、W4015Aの灯夜って言います。 個人的にこういう作品は好きです。 文字は少なくとも、色々と想いを考えさせられます。 これからも頑張って下さい。
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