一生ゲーム
「アールグレイです。」
「うむ、ありがとう。」
「あぁ、すいません。」
「…ありがと。」
紅茶なんてよく分からないし、初めて飲むが、おいしい。
(現実逃避しないで、私こんなおいしくない紅茶初めてだよ。
気まずすぎるってか、あなたが緊張しすぎて、私まで緊張してるんだよ。)
確かに、本当は味なんて解らない。
アールグレイってなんだ、確かイギリスの伯爵位ではなかったか。
チャールズグレイ伯爵が何故、こんな所で出てくるんだ。
(マイナーすぎるよ、なんで紅茶は知らなくてそっち知ってるんだよぅ。)
「うむ、お説教も終わったし、なんかゲームでもしよう。
メイドよ。なんか持ってないか? 」
「ち、あんまり調子に乗るなよ。」
「な、何か言ったか。」
声が震えてるぞ。
「いいえ、トランプと一生ゲームがあります。」
いやどこに一生ゲームあるんだよ。
「ここに、」
そういって、背中からゲームの箱を取り出す。
本当にどこから出したのかが謎だ。
そして俺何も言ってないよな?
(言ってないと思うよ。たぶん。)
「うむ、私は一生ゲームがいい。」
みんなは? といった目を向けられる
「あぁ、うん。」
「…いい。」
こうしてゲームが始まった。
要は双六で、ゴールした時一番金もってたやつが勝つゲームだ。
ルーレットを回して、
千代さんは野球選手。
メイドは漫画家。
俺は芸人。
月はトレジャーハンターに決まった。
ゲーム序盤は所詮運げーなので、そんな差はつかないと思ったのだが、
チュパカブラに襲われ、キャトられて100ターン休みになった。
なんだこのゲーム。
まだ、3ターンめなのに。
暇だなー、と思っていたが、8ターン目に千代さんが、
津波に流されて、無人島に流れ着き50ターン休みとなった。
「なんなんだろうなこのゲーム。」
そんなことで千代さんから、話しかけられた。
ここはしっかり返さないと、
微塵切りにされる可能性がある。
「あ、お、おう。」
(それうまく返せてないよ。)
五月蠅いな、お前もは喋ってすらないじゃないか。
おまえは、双六の中で、トレジャーハンティングしとけよ。
(喋ったよ、「…ありがと。」と「…いい。」っていったじゃん。
私めっさがんばってるじゃん。)
「どうしたんだ? 」
月が変な事を言うのに気を取られていた。
「いや、別に。」
「そうか、なにかこう、質問とかないのか?
私はあるんだが。」
そういってバックをまさぐりだす。
そして出してきたのは、あの時使った藁人形だった。
まぁずたぼろだったが。
「この人形お前のだろう。これの血がついてないのがあったりしないか?
ならべくなら、釘で刺さったりしていないのがいいんだが。」
なるほど、あの時は腕から血が出ていたし、べっとりと血がついている。
そもそも、藁人形なんてなんに使うのだろうか。
確かにちゃんと作っているので、、
相手の名前も特殊な文字を使って書かなくてはならないので、
単体でもらっても意味がない。
しかし、これが欲しいというなら作ってあげてもいい。
「誰か呪いたいほど憎い奴がいるなら、普通に殴ったほうが早いぞ。」
「?、はは、確かに呪いと言ったら藁人形だな。
だが、そんな使い方をするわけじゃなくだな、その、
可愛いから、一体欲しい。」
同志か!!!!
ルーレットを回していた、月がびくぅっとした。
(ど、どうかしたの。)
緋色のことが少し好きになった。
「よし! いくらでも作ってやる!
今持ち合わせがないのが残念だが、絶対作ってやる! 」
「なに、自分で作っているのか、これは商品で売っていても、
不思議ではない完成度ではないか。」
ガシッと握手をする俺たち。
「な、何をなさっているのですか? 」
少し焦った様な感じでメイドがこちらに近づいてくる。
一生ゲームはメイドさんが一位上がりしたらしい。