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最弱の英雄伝   作者: かぼちゃの骸
プロローグ
13/108

逃亡劇




 少し前は、意外と普通だと思っていたこの校舎だったが、広い。

 とてつもなく広い。

 先ず3階まで上がってきたが、まだ階段は続いているし、

廊下も長く、一人でいると何か不安になるようだ。 

 

 人影もなく、廊下を走りたい衝動に駆り立てられるが、

あまり廊下などの見晴らしのいいところにいるのは得策ではない。


 そもそも、何人ぐらいで追ってきたのだろうか。

 完全に逃げ切ったと思ったのに、どこで俺の居場所をつかんだのか、

謎は多い。

 そして、母さんが変わっていたことは衝撃だった。


 俺は父さんの名前を知らない。

 あいつは自分の子供にさえ自分の名前を教えなかった。

 名前さえ解れば、いつも呪ってやろうと準備しているので、

すぐに呪ってやれるのに。


 俺はとりあえず、どこかの教室に入るのがいいと思い、

理科室みたいなところに入った。

 窓際にビーカーがあるので間違いないだろう。


 廊下から足音が近づいてくる

 誰かが、この教室に近づいてくるのだろう。

 急いで、机の下に身を隠す。

 誰であろうと見つかるのはまずいからだ。

 俺の家の人間でなければ大丈夫だが、俺の家の人間かどうかは近づかないとわからない。

 幸い、俺の家の人間には共通点がある、初対面の俺の母さんに気付いたのもこれのおかげだ。

 親指に家紋が付いた指輪。これは、家の人間すべてがつける事を義務とされている。

 理由としては、呪いで跳ね返ってくる不幸から、親を守るためらしい。

 

 要は、ただのおまじないみたいなものだが、みんなつけている。

 俺はつけてないが。

 

 

 机の下に隠れたところで目があった。

 

 


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