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精霊王の子育て日記 土編

   カサカサカサカサ

   ゴソゴソゴソゴソ


「ノーム、何をしているの?」

「ウンディーネちゃん、見てわかんない?」


アーサーが這い這いしている横を茶髪の美少女が同じように這い這いしている。

茶髪が這い回ってる様子はゴキブリのようにしか見えない。


「アーちゃん、早いね~」


アーサーは這い這いを止め、ノームを見てニコリと笑った。


「アーちゃんの勝ち~~」

「ノーム、競争していたの?」

「そうだよ。一緒に遊んでるの」


はぁ~という溜息を漏らし、ウンディーネは呆れた顔を見せた。



   ゴロゴロゴロ

   ゴロゴロゴロ

   ゴロゴロゴロ


「今度は何をしているの?」

「玉ころがし~」


岩を真ん丸に加工した玉を転がしている。


アーサーは自分で転がした玉を追いかけたり、ノームに向かって転がしたりと楽しそうに遊んでいる。


しばらくすると、遊び疲れたアーサーがゴロンと横になりウトウトし始めた。


ノームはアーサーの横に添い寝すると、優しくアーサーを叩き寝かしつけた。


アーサーの周囲の地面は、程よく柔らかくなり寝心地が良さそうである。


ウンディーネが感心してノームを見ると、一緒に寝ていた。


「守役というよりは、遊び相手ね」とひとりごちた。



「むにゃむにゃ……アーちゃん…頑張って遊ぼうね……身体が強くなるからね……」


ノームの寝言を聞いて、ウンディーネは愕然とした。


今まで他の精霊王達は、過保護すぎたのである。


アーサーが這い這いできるようになると、危険だからと直ぐに抱いてしまっていたのだ。


しばらくして、ムクリと起き上がったノームは


「少し出てくるから、アーちゃんお願いね」


と言い残し出かけていった。



ウンディーネが目覚めたアーサーと玉遊びをしているところに、ノームが帰ってきた。


「ウンディーネちゃん、アーちゃん連れて一緒に来て~」


と満面の笑みで話しかけてきた。


スタスタと洞窟から出て行くノームを追いかけ外に出てみると、洞窟前に広場が出来ていた。


「アーちゃん公園だよ」


そこには、岩を加工した滑り台や鉄棒、シーソー、砂場があり、走り回るには充分なスペースも確保されていた。


「ノーム、これ今作ったのですか?」

「そうだよ。もうすぐアーちゃんも歩けるようになるから、もっと遊べるようにね」

「すごいですわ」

「もっと大きくなったら、広場で武術の鍛錬もできるよ」


それからしばらくアーサーを滑り台で遊ばせて、満足顔のアーサーの笑顔に二人の精霊王は笑みをこぼした。


(アーちゃん、いっぱい遊んで強くなろうね)

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