雪をこえて、春
大正14年、マサ子は新潟県三島郡の貧しい農村に生まれた。母は若くして井戸に身を投げ命を絶ち、マサ子は幼いころから家事と弟たちの世話に明け暮れる日々。学校へは午後のそろばんの時間だけ行くのがやっとだった。 貧困と孤独のなかで育ったマサ子は、10代で東京へ奉公に出される。奉公先は遠縁の鈴木しげの家だった。時代は昭和初期。そこには、しげの弟・勝利と清もいた。 勝利、清、マサ子。三人は奇妙な縁で結ばれ、絆を深めていく。やがてマサ子は勝利と結婚。息子・浩を授かり、ひと時の幸せを得る。 だが、戦争がすべてを変えていった。勝利は出征し、戦死。残されたマサ子は幼い浩を抱え生きていくしかなかった。 戦争に行くことの出来なかった清は、兄の遺した家族を支えるため、マサ子との再婚を申し出る。 それは愛なのか、義務なのか。 戦争が奪ったもの、そして戦火を越えた先にある希望とは——。
【登場人物】
勝利:戦死した兄。油絵を愛した寡黙な男。マサ子の最初の夫。
清:戦争に行けなかった弟。繊細な心と優しさを持ち、兄の遺児と妻を引き取って家族を支え続ける。
マサ子:戦中戦後を生き抜く女性。2人の男の間で深い葛藤と母としての強さを持つ。
弘司 :実の父(勝利)と育ての父(清)の狭間で揺れながらも、家族の絆を自分なりに受け入れていく少年。
和子:清とマサ子の実の娘。一家の光。
【登場人物】
勝利:戦死した兄。油絵を愛した寡黙な男。マサ子の最初の夫。
清:戦争に行けなかった弟。繊細な心と優しさを持ち、兄の遺児と妻を引き取って家族を支え続ける。
マサ子:戦中戦後を生き抜く女性。2人の男の間で深い葛藤と母としての強さを持つ。
弘司 :実の父(勝利)と育ての父(清)の狭間で揺れながらも、家族の絆を自分なりに受け入れていく少年。
和子:清とマサ子の実の娘。一家の光。
第一話 雪積もる旅立ち
2025/07/07 15:00
(改)
閑話 父の本心
2025/07/07 18:00
(改)
第二話 兄と弟
2025/07/07 19:45
(改)
第三話 淡い恋の色
2025/07/07 20:00
第四話 言葉だけでも
2025/07/07 21:00
第五話 広い空の下で
2025/07/07 22:00
(改)
第六話 それでも朝は来る
2025/07/07 23:00
(改)
第七話 この子のために
2025/07/08 00:00
(改)
第八話 誰の代わりでもなく
2025/07/08 06:00
(改)
第九話 ひとつの決意
2025/07/08 10:00
(改)
第十話 守れなかった命
2025/07/08 10:00
(改)
第十一話 和やかな未来に
2025/07/08 10:00
(改)
第十二話 当たり前の日
2025/07/08 10:00
(改)
第十三話 一歩一歩
2025/07/09 00:00
(改)
第十四話 火花の中で
2025/07/09 00:00
(改)
回想 白い背中
2025/07/09 08:00
(改)
回想 静かな恋
2025/07/09 08:00
(改)
第十五話 予期せぬ手紙
2025/07/09 08:00
(改)
第十六話 二人の父
2025/07/09 08:00
(改)
閑話 赦された日
2025/07/09 15:00
(改)
第十七話 静かに灯る
2025/07/09 15:00
(改)
第十八話 ふたりの父
2025/07/09 15:00
(改)
第十九話 あの背中を知りたい
2025/07/09 15:00
(改)
第二十話 兄の話をしよう
2025/07/09 15:00
(改)
第二十一話 ふたりのおとうさん
2025/07/10 08:00
(改)
第二十二話 選ばれた作文
2025/07/10 08:00
(改)
第二十三話 雪解けの家族
2025/07/10 08:00
(改)
第二十四話 芽生える恋
2025/07/10 10:00
(改)
第二十五話 葛藤の新天地
2025/07/10 10:00
(改)
第二十六話 孫の小さな手
2025/07/11 08:00
(改)
第二十七話 潮風の工場
2025/07/11 08:00
(改)
第二十八話 父の最後
2025/07/11 08:00
(改)
第二十九話 灯が消える日
2025/07/11 17:00
(改)
第三十話 雪をこえて、春
2025/07/11 17:00
(改)