第1話
目が覚めたら真っ黒な場所にいた。
目の前にじいさんが立ってる。
なんか一生懸命俺に喋ってるんだけど、このじいさん誰か似てるな〜誰だっけな〜って考えてる間に話が終わってた。
「ごめんもっかい言って。あとうちの大家さんに似てる」
と言ったらちょっと怒られた。
じいさんは神様らしい。
んで俺は駅の階段から落ちて死んだらしい。
そういえばトイレ行きたくてめっちゃ急いで階段降りてた。やべえ。そのまま死んだら出ちゃってんじゃねーの?最期の最期にやらかすとか気まず過ぎる。こんな恥ずかしい死に方ないよ。恥ずかしすぎて死にたいよ。そう言ったらじいさんは「生きろ」ってさ。いやもう死んでるし!ってツッコんでよ。
しかも
「そのつもりなかったんだけど、おぬしの魂を異世界に転移させちゃった!ゴメン!特別な能力あげるから頑張って!」
だって。なんだよ異世界って。
「いややめてよ、いいから戻してよ。死ぬとしても出ちゃったやつだけ体内に戻してよ」
って言ったら
「うん無理!がんばって!ちなみに能力は『けんせい』だから!もうすぐ飛ばされるからね!ファイト!」
は?けんせいってなに?って言う前に消えちゃった。
最悪。