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3.ルーファとの出会い

エルム村を後にする朝、ライトはヤミの形見の剣を腰に携え、村長に見送られた。


「ライト君、ヤミさんの意志を継ぎ、立派なハンターになるんだよ」


村長の言葉に、ライトは静かに頷いた。


「はい…必ず」


エルム村から最も近い街、ハンターギルド支部のあるシダールを目指し、ライトは歩き始めた。緑豊かな森の中を、一人黙々と進む。


(姉さん…僕は、これからどうなるんだろう…)


不安と期待が入り混じる中、ライトは歩を進めた。


数日後、ライトはシダールに到着した。活気あふれる街並み、行き交う人々、そして、ひときわ目を引く大きな建物。それが、ハンターギルド支部だった。


ギルドの中では、多くのハンターたちが依頼を受けたり、情報を交換したりしていた。ライトは受付カウンターに向かい、ギルドへの登録を済ませた。


「ライトさんですね。これがあなたのギルドカードです。ランクは…Fランクからのスタートとなります」


受付嬢は、にこやかに説明を始めた。


「ハンターランクは、Fランクから始まり、E、D、C、B、A、Sと上がっていきます。さらにその上に、SSランク、SSSランク、そして、全世界でたった四人しかいないZランクが存在します」


「Zランク…」


ライトは、目を輝かせた。


「ランクが上がると、より難しい依頼を受けることができ、報酬も高くなります。ランクアップの条件は、主に貢献度と実績です。魔物を討伐したり、人々を助けたりすることで、貢献度が貯まります。また、難しい依頼を成功させることで、実績を積むことができます」


受付嬢は、言葉を続ける。


「ランクアップ審査は、定期的に行われます。審査内容は、筆記試験、実技試験、面接など、様々です。FランクからEランクへの昇格は比較的容易ですが、それ以降は、かなり難しくなります。特に、Sランク以上になるには、並外れた実力と実績が必要となります」


「わかりました…」


ライトは、真剣な表情で頷いた。


「頑張ってください、ライトさん。ギルドは、あなたの活躍を期待しています」


受付嬢は、ライトにエールを送った。


「ありがとうございます!」


ライトは、ギルドカードを手に、意気揚々とギルドを後にした。


(まずは、Eランクを目指そう!)


ライトは、早速依頼ボードを見に行った。そこには、様々な依頼が張り出されていた。魔物討伐、素材採取、護衛…どれも危険な仕事ばかりだ。


(どれにしよう…)


ライトは、迷いながらも、比較的簡単な魔物討伐の依頼を選んだ。


「ゴブリン3匹討伐…か。これなら、大丈夫だろう」


ライトは、ギルドを出て、街の外れにある森へと向かった。森の中は、薄暗く、不気味な雰囲気が漂っていた。


(ゴブリン…って、どんな魔物だったかな…)


ライトは、少し不安を感じながら、森の中を探索する。しばらく歩くと、ガサガサという音が聞こえてきた。


「…!」


ライトは、息を呑んだ。音のする方へ、ゆっくりと近づいていく。


すると、茂みの中から、3匹のゴブリンが出現した。ゴブリンは、小柄で醜い姿をした魔物だ。手に手に棍棒やナイフを持ち、ライトに襲いかかってきた。


「うわっ!」


ライトは、とっさに剣を抜いた。ゴブリンの攻撃をかわし、反撃する。しかし、ゴブリンは3匹。数の利を活かし、ライトを追い詰めていく。


(まずい…!)


ライトは、必死に抵抗するが、ゴブリンの攻撃は激しさを増すばかり。


その時背後から、物凄い地響きが聞こえてきた。


「…なんだ…?」


ライトが振り返ると、そこには、巨大な影が立っていた。


「まさかこれは…オーガ!?なんで…こんなところに…!?」


オーガは、ゴブリンよりもはるかに巨大で、強力な魔物だ。こんな場所に現れるはずがない。


(まさか…魔族の侵攻…?)


ライトの脳裏に、不吉な予感がよぎった。最近、国境付近で魔物の活動が活発化しているという噂を耳にしていた。まさか、ここまで魔物が侵入してきているとは…。


(…いや、今はそんなことを考えている場合じゃない!)


ライトは、目の前の危機に集中した。オーガは、咆哮を上げ、ライトに襲いかかってきた。


「うわああああ!」


ライトは、恐怖で体が硬直した。オーガの巨大な拳が、ライトの体に迫る。


(…だめだ…死ぬ…!)


その時、ライトの意識は、深い闇の中に沈んでいった。



どれくらい時間が経っただろう。


薄れゆく意識の中、ライトは、懐かしい声を聞いた気がした。


「ライト…あなたは…強くなれる…」


姉、ヤミの声だ。


(姉さん…?)


ライトは、目を覚ました。


「…あれ…?」


目の前には、信じられない光景が広がっていた。


オーガの巨大な体が、真っ二つに裂けていたのだ。


「…え…?」


ライトは、自分の体に起こった変化に気づいた。体が軽くなり、力がみなぎっている。そして、両手が、金色に輝いている。


(…もしかして…)


ライトは、ゆっくりと手を上げてみた。すると、手のひらから、金色の光が放たれた。


「…これが…俺の…スキル…?」


ライトは、直感的に理解した。自分のスキル「???」は、自分の能力を、文字通り「倍化」させる力だと。


オーガの攻撃が当たる直前、ライトのスキルが発動したのだ。スキルレベル1の「倍化」は、対象を2倍にする能力。ライトは咄嗟に、自分自身の「回避能力」を2倍にしようと意識した。


その結果、ライトの身体能力は爆発的に向上し、オーガの攻撃を紙一重で回避、反撃のチャンスを掴んだのだ。


「倍になった…回避能力で…オーガの攻撃を…かわして…」


ライトは、興奮しながら、状況を整理した。


「そして…倍になった…力で…オーガを…倒した…!」


ライトは、震える手で、オーガの亡骸に触れた。


「…これが…俺の力…」


初めての、スキルを使った戦闘。その力は、想像をはるかに超えるものだった。


(姉さん…僕は、本当に強くなれるかもしれない…!)


ライトは、改めて、Zランクハンターになることを決意した。そして、姉の仇を討つことを…


ライトは、意気揚々とギルドに戻った。受付嬢にゴブリン討伐完了の報告をすると、彼女は怪訝そうな顔をした。


「ゴブリン3匹討伐…ですね。ライトさん、何か他に報告することはありませんか?」


「え?他に?」


ライトは、首をかしげた。受付嬢は、意味深な笑みを浮かべて言った。


「ライトさん、まさか森でオーガと遭遇して、倒したりしませんでしたよね?」


「え、ええっ!?な、なんで…」


ライトは、驚きを隠せない。受付嬢は、クスリと笑って答えた。


「ふふふ、ハンターギルドには、優秀な情報収集班がいるんですよ。森でオーガが倒されたという報告が入ってきましてね。Fランクハンターがゴブリン討伐中にオーガに遭遇するなんて、そうそうあることじゃありませんから」


「そ、そうなんですね…」


ライトは、冷や汗をかきながら、正直にオーガを倒したことを報告した。受付嬢は、目を丸くして、


「まさか…本当に…!?ちょ、ちょっとお待ちください!」


と、慌てて奥の部屋へ駆け込んでいった。


しばらくして、受付嬢が戻ってきた。彼女の後ろには、ギルドマスターが立っていた。


「ライト君、君がオーガを倒したと聞いた。Fランクのハンターが、オーガを倒すとは…驚いたよ」


ギルドマスターは、優しい口調で言った。


「ありがとうございます」


ライトは、頭を下げた。


「君のスキル「倍化」は、素晴らしい能力だ。だが、使い方を間違えると、危険な場合もある。くれぐれも、慎重に使うように」


「はい、わかりました」


ライトは、真剣な表情で頷いた。


「さて、君の功績を称え、特別に、Eランクへの昇格を許可しよう」


「え…本当ですか!?」


ライトは、目を輝かせた。


「ああ。ただし、一つだけ条件がある」


「条件…?」


「ああ。今後、君は、ギルドの特別任務を優先的に引き受けてもらうことになる」


「特別任務…?」


「ああ。魔族の動向を探ったり、危険な魔物を討伐したり…といった、危険な任務だ」


「…わかりました。引き受けます」


ライトは、迷わず答えた。


「よろしい。では、Eランクハンター、ライト君。ギルドの期待に応えてくれると信じるよ」


「はい!必ず!」


ライトは、力強く答えた。


こうして、ライトは、Eランクハンターとして、新たな一歩を踏み出した。


Eランクハンターとなったライトは、ギルドの依頼をこなしながら、ハンターとしての実力を磨いていった。「倍化」スキルは、想像以上に強力だった。攻撃力、防御力、スピード、魔力…あらゆる能力を倍増させることができる。ライトは、このスキルを駆使し、数々の難関を突破していった。


しかし、ライトは、決して慢心することはなかった。姉のヤミを殺した犯人、そして、その背後にいる黒幕を倒すという目的を、常に心に刻んでいた。


ある日、ライトは、ギルドで少し変わった依頼を見つけた。


「…森の奥地で、行方不明者が続出している…??」


依頼の内容は、奇妙なものだった。森の奥地で、ここ数週間、人が次々と姿を消しているというのだ。原因は不明。魔物の仕業なのか、それとも、何か別の理由があるのか…。


「…これは、何かありそうだな…」


ライトは、直感的にそう思った。


「…引き受けます」


ライトは、依頼を受けることにした。


翌日、ライトは、森の奥地へと出発した。深い森の中を、注意深く進んでいく。


(…何か…嫌な感じがする…)


ライトは、周囲を警戒しながら、歩を進めた。


しばらく歩くと、前方に、人影が見えた。


「…あれは…?」


ライトは、人影に近づいていった。


人影は、男たちだった。3人の男たちが、何かを運んでいる。よく見ると、それは、大きな檻だった。


「…あれは…まさか…」


ライトは、目を凝らした。檻の中には、エルフの少女が閉じ込められていた。


「…奴隷商…!」


ライトは、怒りに震えた。エルフの少女は、怯えた様子で、檻の中に閉じ込められていた。


「…助けて…」


少女は、か細い声で、そう呟いた。


「…!」


ライトは、迷わず、奴隷商たちに斬りかかった。


「…なんだ…貴様…!」


奴隷商たちは、突然の襲撃に驚き、剣を抜いた。


「…エルフを…解放しろ…!」


ライトは、怒りを込めて叫んだ。


「…生意気なガキが…!」


奴隷商たちは、ライトに襲いかかってきた。


激しい戦いが始まった。ライトは、「倍化」スキルを駆使し、奴隷商たちを圧倒する。


「…ぐああああ!」


奴隷商たちは、ライトの攻撃に次々と倒れていった。


「…これで…」


ライトは、最後の奴隷商にとどめを刺そうとした。


その時、エルフの少女が、檻の中から叫んだ。


「…やめて…!」


ライトは、少女の声に動きを止めた。


「…お願い…彼らを…殺さないで…!」


少女は、涙ながらに訴えた。


「…でも…」


ライトは、戸惑った。


「…お願い…」


少女は、懇願するような目でライトを見つめた。


「…わかった…」


ライトは、剣を収めた。


「…ありがとう…」


少女は、安堵の表情で、ライトに感謝の言葉を述べた。


「…礼を言うのは、まだ早い…」


ライトは、そう言うと、檻に近づいた。


「…?」


少女は、不思議そうにライトを見つめた。


ライトは、「倍化」スキルを使って、檻の鍵を破壊した。


「…!」


少女は、驚きの声を上げた。


「…さあ、逃げよう」


ライトは、少女に手を差し伸べた。


「…うん…」


少女は、ライトの手を取り、檻から出た。


二人は、森の中を走り抜けた。奴隷商たちは、追いかけてこなかった。


「…助かった…ありがとう…」


少女は、息を切らしながら、ライトに感謝の言葉を述べた。


「…どういたしまして」


ライトは、照れくさそうに答えた。


「…私は…ルーファ…って言うの…」


少女は、自己紹介をした。

エルフにしては珍しい黒い瞳をしていて、吸い込まれそうだ。

それに発育も...おっと


「…ルーファ…か。俺は…ライト…」


ライトも、自己紹介をした。


「…ライト…さん…」


ルーファは、ライトの名前を繰り返した。


「…これから…どうするの…?」


ライトは、ルーファに尋ねた。


「…わからない…帰る場所もないし…」


ルーファは、悲しげに答えた。


「…そうか…」


ライトは、少し考えた後、言った。


「…よかったら…俺と一緒に来ないか…?」


「…え…?」


ルーファは、驚いた。


「俺はこれから、ハンターになるんだ。もし良かったら、ルーファも一緒に来ないか…?」


ライトは、真剣な表情で言った。


「…でも…」


ルーファは、戸惑った。


「…大丈夫。俺が…守るから」


ライトは、ルーファの目をじっと見つめた。


「…うん…」


ルーファは、小さく頷いた。


こうして、ライトとルーファの、冒険が始まった。


二人は、これから、どんな試練を乗り越え、どんな運命を辿るのか…。


彼らの物語は、まだ始まったばかりだ。

この作品は自分自身初めての作品です。

もしもここまで読んでくださった方がいれば続き載せたいと思います!

いれば、、ですが笑

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