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短編大作選

生首生爪生眼

掲載日:2021/06/19

甥っ子と、久し振りに会えて嬉しい。


「ユウちゃん。大好き」


そう言って、私に抱き付いてきてくれた。


小さくて、柔らかくて、あたたかい。


前に会ったときよりも、ひとまわりくらい、大きくなっているように思えた。



冷蔵庫を開けて、キンキンに冷えたオレンジジュースを、コップに注ぐ。


子供の成長は、早いものだ。


すぐ、新しいものを取り入れたりする。


前とはガラリと変わり、別人になることもある。


オレンジジュースが入ったコップを、甥っ子が待つテーブルへと運ぶ。



「バチュガチュバクハチュ」


「バスガス爆発ね」


「お待たせ」


「やったー。オレンジジュースだ」


「お菓子もあるよ」


「わーい」


「早口言葉、やってたの?」


「そうなの。この子、今、早口言葉にハマってるの」


バスガス爆発は、少々過激だな、と思いながら、その場を立ち去った。



甥っ子が、好きそうなおもちゃを買ったことを思い出し、探しに別の部屋に来た。


すぐに見つけて、再び、甥っ子のいる部屋に戻ってきた。



まだ、早口言葉をやっているみたいだ。


「ニャマクビニャマヅメニャママナコ」


「そう。生首生爪生眼」


「ニャマクビニャマヅメニャママナコ」


一瞬、背筋が思い切り、ビクッとなった。


なまくび、なまづめ、なままなこ、ってなんだ?


確かに、言いづらさはあるけど。


私は、生麦生米生卵しか知らないから。


それしか、知らないから。



長い間、そこから動けないでいた。

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