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アヒルの子

作者: ルエル

『醜いアヒルの子』

たくさんある童話の中で、メジャーな童話のアヒルの子。

きっと私はアヒルの子。醜い醜いアヒルの子。


産まれた群れでは、異端とされて、疎まれて。

優しいおばあさんに拾われて、ハクチョウになったアヒルの子。

童話の中ではハッピーエンド。

だって、醜いって言われてたのが、綺麗な綺麗なハクチョウになった。


ねぇ、でもそれホントにハッピーエンド?

群れの中で、苛められて、たった独り。

孤独になったアヒルの子。

おばあさんに育てられて、一時の仲間を得たアヒルの子。


ねぇ、ハクチョウになっちゃったらさ、

キミはアヒルじゃないんだよ。

綺麗なハクチョウかもしれない。

でも、周りはみんなアヒルなのよ。

結局、キミは仲間外れさ。


ねぇ、ハクチョウになって飛び立ってしまったらさ、

キミはまた独りなんだよ。

だって、おばあさんは人だから。

キミみたいな翼はないんだよ。

結局、キミに仲間はいないのさ。


独りになるなんて、私にとってはバットエンド。

綺麗になりたいなんて思わないわ。

綺麗になる為に、独りを甘受しろと言うのなら

そんなの私は要らないわ。


ハクチョウにならなくていい。

綺麗にもならなくていいから。

もしハクチョウになったとしても、

綺麗さなんて自分から汚していくわ。

私は『アヒル』でいたいのよ。

群れの中にいたいのよ。


醜くていい。歪んでたって。

独りで居るよりずっといい。

ハクチョウではなく、アヒルで居させて。


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