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異世界放浪記  作者: zaruma
5/9

4話 ノーパン男の脱出、そして新たなる冒険へ

ガチャ


ここまで来るのめんどいな

エスカレーターがないとここまで大変だとは

さてシャルは起きてるかな?


「おはよっす」


シャルに声をかけるとこっちを驚いた顔で見た


「朝飯作ってみたんだけど、食う?」


「頂いてもいいのですか?」


「うん、ベーコンエッグの方はペッパーと醤油があればうまいんだけど、まあ我慢してくれ」


醤油とマスタードがあれば最高なんだが見当たらくて断念した


「あ、これはもしかして、上に乗っているものは卵?」


「うん、俺は半熟派なんだけど当たると怖いと思って完熟にしてみた」


「……」


どうやら耳に入っていないようだ

一心不乱に食べている


「あ、なくなっちゃった…」


「いい食べっぷりだったよ」


俺ががいるのを忘れていたようでアタフタとしている


「ははは、落ち着けって。それでここに来たのは飯だけじゃなくてここから出るって話で来たんだよ」


とりあえず出口がわかったこと、地図もあったことを伝える


「なるほどそういう作りになっていたんですね」


「とり合えず地上に出るためにはここの連中に見つからないようにするのが得策だが」


残念ながら俺にそんなスキルはない、シャルにも無効化のスキルはないさてどうするか

できれば争いは避けて穏便に済ませたい

しかしここの連中は話して解決できるのかわからん

今のところの組織メンバーはガイウス、マルス、アイク他十数人

確か昨日ガイウスと話してたときは20人って言ってたな

20人か、最悪の場合俺が全員相手をすることになりそうだな


「う~ん…」


「何か思いつきましたか?」


「いや全然、穏便に済ませたいんだが、20人を相手にどうするかが思いつかない」


「穏便にですか…」


う~ん

2人で考えてるが思いつかない


「もう実力行使しかないかな」


「スキルを使えない人ならともかく使える人が20人は自殺行為です」


「スキルを使える人、1人に対してスキル無しの人が挑むには何人必要か分かる?」


「スキルの数によります…」


シャルの説明によるとスキル1つの人間に対してスキル無しの人間は最高で2人必要らしい

スキルを2つ持っている場合は3、4人必要

3つの場合は5人、スキルを2つ持っている人間が20人いる場合はスキル無しが100人必要らしい


「なるほど」


俺のスキルは戦闘スキルではなく強化スキルだからな

シャルは魔法スキルを持っている

RPGゲーなら俺が先頭で戦って、シャルが後方援護に回るってのができるが


「…」


やばい、疲れてきた

昔から作戦を考えるのがにがてなんだよな

そのせいでパーティーメンバーは前衛3後衛2のパーティーで固定なんだよな


「考えるのめんどくなってきた」


「え?」


「もう面倒だから実力行使で行こう、そうしよう」


「え?え?」


全は急げだ、シャルの牢屋を観察したら数箇所錆びているところがある、太さは、これくらいの錆なら行けるか


”身体強化”

念じると体全体がいつもより強くなった気がする


「ふっ!」


錆びているところにケリをぶち込んでみたら予想通り曲がった

思った以上に力が出てびっくりした

頑張れば某世紀末の主人公みたいに素手で曲げられるかもわからんね


「ほれ、空いたぞ」


「」


シャルが口を開けたまま曲がった鉄棒を見ている


「早く出ないと、見つかっちまうぞ?」


「え?あっ、はい!」


さて、シャルも出てきたことだしさっさとここを出ちまうか

シャルと牢屋を出て階段を上ったところで運悪く食事を運んでいた教団員に見つかった


「は?お前なにを…」


咄嗟に身体強化をして教団員のみぞおち付近にアッパーを食らわす

教団員は口から泡を吹き出し苦しみながら倒れた


「ふう、危なかったな」


「」


後ろの方でシャルが口を開けたままこちらを見ている

あれ?なんでこんなに離れてんだ?


「い、今キョーイチ様が一瞬で移動をしたように見えたのですが…」


「そんなスキルは持ってないぞ?ただ身体強化をつかってこいつに殴りかかっただけだぞ」


簡単にシャルに説明をする

シャルは納得をしたようなしてないような顔をしていたが気にしない


こいつのスキルを確認してみるか


”観察眼”

スキル:魔法 初級攻撃魔法


こいつもこれしか持っていないのか、ほんま…つっかえ…つっかえ

そういやマルスもこれだけだったな、まあここの組織はこの程度かな

いや、軽く見るのはダメだな

油断ダメ絶対

こいつのスキルを吸収してみるか

”吸収”

右手をかざすと男の体から赤いモヤが右手に吸い込まれていく


スキル:コピー、観察眼、消音、吸収、身体強化、魔法


スキルを確認してみたら魔法が増えていた

スキルに上限はあるのか?

後で考えるか今はここから早く出ないと

さっきみたいに見つからないように”消音”をつかって移動するか


「地図があるとは言え、思った以上に時間がかかるな」


組織の連中に見つからないように動くしシャルにも気を使ってるから余計に時間がかかる

「ここから見つからずに出る」、「シャルも守る」「両方」やらなくちゃならないのが言いだしっぺの辛いところだ

あそこの角を曲がったらその先の扉を入れば出口までもう少しだ


「やっぱ、そんなうまくいくわけないよな…」


角から廊下の先を覗いてみたら3人ほどが話し込んでいる

どうするかな、俺が殴り倒したやつレベルならなんとか倒せるが、あれ以上となるとめんどくさくなりそうだな


”観察眼”


スキル:魔法 初級攻撃魔法

    治癒 初級回復魔法


スキル:魔法 初級攻撃魔法


スキル:魔法 初級攻撃魔法

    鍛冶 初級鍛冶


お、また新しいのがあるな

鍛冶スキルってのはなんだろう

とりあえず3人倒して吸収するでいいか


「また俺が3人相手をしようと思うがそれでいいか?」


「え、3人ですよ?私が援護をしている間に逃げるというのはどうでしょう」


「いや、やりたいことがあるから3人とも気絶させたい」


「…分かりました、危険だと判断したらこちらで援護をさせてもらいます」


「わかった、それでいこう」


そうと決まればさっさと終わらすか

”身体強化”、”消音”

2つのスキルを使い走る、消音のおかげで走っているのに音がない


「ん?」


3人のうちの1人がこちらに気づいたのでそいつの喉に一発食らわす

身体強化をしているせいか攻撃をくらったやつは倒れた瞬間にのたうち回って動かなくなった

死んでないよね?

それよりも残り2人を処理するか、確認は後でしよう


「なんだ!?」


「何がおきた!?」


残り2人が気づいたようなので早急に倒す

1人目の股間に蹴りを入れ、2人目のみぞおちにアッパーを食らわし

なぜか2人ものたうち回って動かなくなった

脈を調べてみたら一応ある、死んでなくてよかった

早速鍛冶を吸収してみる


スキル:コピー、観察眼、消音、吸収、身体強化、魔法、鍛冶


よし吸収できてるな、吸収できない場合があるかもしれないから一応、吸収したらスキルを確認していこう


「シャル、いこうぜ」


「ありえない…信じられない…」


シャルが何かブツブツ言っている、まあ色々とあるんだろう

特に気にしないようにしていくか

あの扉を入ったらあとは道なりに行けば出口だ


地図を見て場所を確認する、少し遠いところに扉がある

早く出たいが見張りが2人いる

面倒だからさっさと殴り気絶させた(特に新しいスキルは持っていなかった)

にしてもこいつら弱すぎだろ、俺が通ってたジムの連中は筋肉の化物ばかりなのにこいつらひょろすぎだな

などと考えるよりも出るか


「うおっ、まぶしっ」


約2日間薄暗いところにいたせいか太陽の光がまぶしい

光に目が慣れてきて周りを見た、どうやら此処は森の中らしい

俺のいた地球にあったような木が俺とシャルの周りに大量にある


「さて、ここからどうするか」


とりあえず出たが、出たあとのことを考えてなかった


「あの、もし迷惑でないのなら、私の家でお礼をさせてもらえないでしょうか」


「え、マジ?」


「迷惑でなければですが…」


「全然迷惑じゃないからオナシャス!」


これを逃したら絶対に野垂れ死ぬ自信がある

とりあえずここを離れて、シャルが近くにある村で休もうというのでその意見に賛成をして出発する

今更だが、パンツ履いてなかった…

冒険に行く前になんとかこしらえなきゃ


俺の奇妙な冒険が始まった瞬間である


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