あ ああ
○○
浴槽の栓が少し ずれて 窪みに引っ掛かり納まっている。半端に。
浴槽一杯分の湯を無駄にする。
うあ。
○
運動の強度を上げ下げして 痙攣する。
不可思議な力など 持たずに在る。
まじないの 隠された空間 秘された隙間 。
綺麗に持ち去られた荒涼の広さ。
生臭の情けなさ。
聞き流される言葉。
只々褒め称えられる隔絶。
それが優しさなら これは何。
無償の行いを呼び水に 招くのは転写された言葉。
志納の箱は 片隅に 。
背の高い切り株。
そこからひょろろと伸びる新たな枝。
真っ直ぐに上。
手折るのは 近々か。
○
無償の行いを。
施されたなら それに馴染み 耽溺し 依存しや しないか。
無償の行いが 清めるのは 実行者だけじゃないのか。
実行者が過ぎ去ってしまえば 優しさでぐすぐすに煮込まれた 腐敗した周辺者 欠乏に喘ぐ待機者 未見の新規新参 残された 。
ざわめけ 楽しい時は 終わった。
量販店への駐車時には異国の言葉が聞こえる。
○
無償の行いに
清められたのなら 困惑し 驚き 戦く。
それを一人で再現しよう。
簡単だったそれが 夢の様に 控え すり抜け よそよそしい。
渇きを 塩水にて 潤す。
溶けている白い結晶は愛か。
無色の広大な。
○
駐車場の土手に青々とした真っ直ぐな芝。
艶々し緑 な 点在し 日光を フンダンに 取り入れ 輝く。
このすぐ横で ぼこぼこにされたなあ。
優しい景色に流血を添えて捩じ込まれた。
側溝の段差は 有効だよ。
今日も蓋との僅かな段差で足首をぐねった。
危うく車道へ飛び出すか民家の塀に激突するところだった。
何年か前にはコンクリートの蓋が限界だったのか ずぼお 踏み抜いてテコの原理が脛をへし折るところだった。
蓋にメジロが墜落し死んで張り付いていた。
蓋と蓋との隙間にサンダルの爪先を巻き込み指を擦過。
側溝は身近な危険地帯。
窪みには気を付けている。
○
痙攣した。
放屁。
空しくないか。
行き止まりじゃないか。青空下の袋小路。抜ける様な空と澱んだ空間。
うらぶれた 野良猫の糞便が散見される。
注意深く 歩を進める。
迷子の様に。




