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跳ねて消えた
○○
心細い夜道。
ぞっとする皮膚感覚。
しっとりとした空間。
チカチカ。
蛍光灯は切れ掛けて。
背筋を貫く痺れ。
振り向けば 無事。
振り戻しても無事。
前後に変わり無く。
振り返り 振り返り 明滅が視界の隅。
○
遍歴を繰り返し。 負担を分散した。
正誤は 程々で在れば何でも よく 継続に意義を 求められたのか。
共通項の発見の 邪魔に 為らない。
一つの課題でも 多数の課題でも 課題の不在にも。
それら全てにも共通しているのだから。
実行者の向き不向きが在るとしても 確率の大小には。
○
か かん 。
賽銭箱の格子が一円硬貨を弾きました。
ほ 箱の向こうに消える硬貨を見送る。
迷うのは次の硬貨を投げ入れるべきか。
結局は回収され合流するだろう。
頭を二度 垂れて 拝した。
投げ直しは 無しだ。




