親指第一関節
○○
親指を浅く仕舞う。
人差し指と中指の内。
こぶしの軌道が跳ねる。
水に跳ねる小石。
窪みに引っ掛かり高く伸び上がる球。
対手の腕を押さえた反動。
下からかち上げ広げたか。
上から削り込み入って擦ったか。
跳ね上がる手。
強打には向かない代わりに少しだけ保護された親指。 親指を隠す。
前腕を使う場合親指が掛かりやすい。
お互いがちゃがちゃ腕を押さえようとする関係上は仕方ないと思われる。
僕だけか 普遍的な現象かは分からないが。
釣り針の様に引っ掛かる 掛かる 痛い。
浅く仕舞う。
開きやすく。
閉じやすく。
掌打も鉄槌も滑らして肘も安心。
親指が保護された感覚が有った。
個人の経験から来る不安の解消に過ぎない気休め としても こうしないと不安でならない間はせざるを得ない。
○
福中禍は延びる影の先。
無償の行いをせざるを得ないだけ 。だけどそれが必要で最善で円満だとしても嫌だ。
もう嫌だ。
適切な処置を望む。
傷々な夢。
貫く痺れ。
生け垣の弾力は腕の撓り。
賽銭箱の酒容器。 2017年度二度目。
黒い三人の男が小さな境内にて団子。
参道の砂利道。
渇いた野良猫の乾いた便。
ひゅひゅひゅ。 思い出の猫が瞬動する漏電。
神々の約束は過ぎ去る。
未決。
神々を試すのは無駄 という思想。
僅かな時間でしかないからだ。
一人の人の一生涯が。
見せ金は無限に有る。
少なくとも見る人には。
何にも無くとも装うのは御手の物。




