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 いたた。

開脚前屈。いたた。十代も二十代も三十代になっても。痛みがある。痛いからとやらないとすぐに稼働域が狭まる。やっても三十代にもなると筋肉が固くなるのかやった直後でもすでに稼働域が狭まる。なんて遣り甲斐のない運動だろう。しかもやり過ぎると次の日に疲労が残り動かしづらい。当然痛みもある。痙攣者への罰なのか。ぽんこつになったのか。日々の手入れがじわじわと大変になってくる。


 ○


 蒸して。

空っぽ倉庫と。だんだんと暑くなってきた。湿気もある。六月です。明日は満月。怪しい話は当然あって影もとうとう二十七。いや二十八だったか。あやふやだ。コロナ禍でひとつき延期した。話もしばらくなくなり、倉庫の片付け一辺倒だった。二十七だろうが二十八だろうが、何も変わらないだ。なおさら記憶が難しい。


 待て。何もない。

これだけの日々よ。

特別の日を丁寧に待ち。特別の日が何事もなく過ぎる。

何事もなく過ぎた特別な筈の日を苦く思い出す。

また特別な日が来て、何事もなく過ぎる。

特別な日と言われてなければありふれた日でしかない一日。

それを何度苦々しく思い出しただろう。

手に入らなかった特別が、ありもしない特別が失われる感覚。与えず奪わず喪失感を覚えるための段階を踏む。

素晴らしい教務。輝かしい虚無。いらなかった業務。

今日も暑いですね。

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