ご
ごぼうせい。
誰もいない倉庫をうろつく。柱の向こうで人影が動いた気がする。体毛は逆立ち。気味の悪さを感じる。二階の奥の部屋を覗くと床には昨日まではなかったものがある。ごぼうせいだ。白い。たぶん塩だろう。ややへなへなしたごぼうせいがそこにはあった。誰かいるような気がする。僕は3.8メートルの金属の竿を持ち出した。端の方を持った。痙攣し、胴体を作ると水平に竿を持ち上げせっせとしごいた。空洞の竿はしなった。そうやって身体を動かし気にしないようにした。人影は背丈が僕くらいだった。気がした。
空は曇り昼だというのに薄暗い。
○
似ている。
似ているからと責任を押し付けられた。そう、分身だ。
似ている何かがうろついていたとして、その責任の所在は似ているだけの誰かにあるだろうか。うろついていたわけでもないのに。うろついていた存在には何であれある程度は責任があるだろうが。うろついていたのと似ているだけの存在に責任を求めるのはどうなのかと思う。肩身の狭い思い。
そんなものを吐き出した覚えもない。自分のそっくりさんがうろうろしているのだ。倉庫に。いい気分はしない。
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続ごぼうせい。
ごぼうせい。中央にそっと水を置く。容器に入っている。プラスチック製品。外は銀色。内は赤く。金属質な色合いだ。一本足のしたは広がり置きやすく、一本足にはリボンが蝶々結びで結ばれている。淡い桃色だ。何故こんな容器が倉庫にあるのか、クリスマスの飾りか。確認しようもなく、言われたまま置いた水を眺める。怪しく安く手軽だ。効果などわかるはずもなく、かといって崩す気にもなれず。部屋を




