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神秘化戦闘従事者



   ○○



 今日も今日とてぱちぱち柏手御詣りよ。


 不毛な登り降り。

廻り道有りますの看板が据え付けられた手摺。

ああ。

親切な看板。

善い新年は初詣から。

日の丸が眩しい。


 賽銭箱のお札が滑り損なって格子の下、隙間の上に横たわっている。


 千円札。

千円札。

折り畳まれた。

別々に。


   ○



 合祀され刻まれた岩が磨り減り明治の何年かがうっすら読めそうで読めない石碑。

蛙の焼き物。

背に小さな蛙が居たかもしれない。

二段の積まれた大小丸石。

灰色で手頃な大きさ。

金物の屋根付き賽銭箱。

銀色でぎらぎらと日光を反射する。


 ごみ袋を持った男が神社の前を疾走。

がしゃかじ音を立てて。

閑静な住宅街を走っていった。


 銀の賽銭箱へ放られた硬貨。

がらん。

アルミ(アルミニウム)にしては重たい音色。

しまった。

掴み損なった。

十円か百円かもしや五百円かもしれぬ。

多大な金額にひしゃげる心。


 二回頭を上下して拝する。

蹲踞。

ぱちぱち手を打つ柏手。

しばし瞑目し痙攣。

立ち上がり一回頭を上下して拝する。

青空が抜ける。

さよならお金。





 





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