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 荷。

やれやれと一息ついてもうあるまいと思いつつたずねた。:持っていくものはありますか。

なかった。何も。しかし次の日には出てきたりする。バーベルに付ける鉄の円盤とか。まだあった私物の本とか。誰の私物かわからないバイオレンスジャックとか。空手地獄変とか。あったりする。部屋はダンボール箱でぱんぱんだ。


 ○


 こんちには。

こんちには。こんちには。声がする。目線をあげるとそこには子供だ。庭で遊んでいる。目が会った。僕はおもむろに右手を高く掲げた。手を開いて。そして一瞬停止。天を掴まんとするかのように。そして何事もなかったようにまた歩きだした。どこへ。自販機へ向けて。


 ○


 姪。

存在しない姪の夢をみた。電話機越しにお説教される。なかなかの美声。そして美声が告げる。郵便受け口から覗くのは止めてね。という事だった。覚えがないがはいと答えた。しかしそもそも僕に姪などいないとうすぼんやりと思った。僕には甥しかいません。そう言おうかどうしようか。しかしその姪の鈴の様な澄んだ声色で馬鹿め甥は死んだわ。といい放たれたら怖いのではいと答える以外には何も言わなかった。はい。

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