表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
475/493


 片付け。

片付けろ。片付けろ。早く。早く。話を聞いた。早く片付けなさい。ここ数日間はそればかり。倉庫はどんどん変わる。棚は解体される。金属も木材もない。ねじを取らればらばらだ。木材なら切られ更に圧縮される。ビデオがダンボール箱に入れられ運び出される。知っているモノ。知らないモノ。区別なく。木の扉から金属の取っ手、蝶番が取られ丸い穴が覗く。倉庫に空きが出来てはそこに荷が置かれ持ち出されあるいは捨てられてまた空きになる。風が吹き抜けやすくなったのか、空気が常に動いている気がする。みな何処に行くのだろう。急いで持ち出される。僕も荷担する。二階へ。

箱を持つ。一階へ。また二階へ。繰り返し繰り返し。扉や棚も持つ。風が強く吹いているのだろう。換気扇が時々がちゃりと音を立てる。風が撫でる。もう終わりだ。棚に隠れていた窓があらわになり開けようとした。開かなかった。曇り硝子の向こうから楽しげな笑い声が聞こえた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ