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て
転倒。
神社境内にて。右足が履き物からすっぽ抜ける。後方へ右足が大きく流れ前へつんのめって倒れた。ゆっくりと。境内は新年を迎えるための飾り付けをしている最中。眺めながら歩いたのが良くなかったのだろうか。何にせよ僕は石畳に両手を着いた。それはふんわりとした着地だった。日頃の成果だろうか。怪我もなくすんだ。
新年を。
元旦。早速神社へ。午後ならすいてるだろう。のこのこと神社へ。人のいない階段を上る。思った通りすいているかと思いきや階段を上りきった僕の視界に新年を迎え賑わう境内があった。当然、境内には参拝待ちの人々がそこそこ並んでいた。手水舎で手と口を清め参拝待ちの列に並ぶ。そうしていると直ぐに気付いた。皆、連れ立って来ている。一人で並ぶのは僕のみ。家族連れ。友達と。和気あいあいとはこの事か。仲睦まじく結構な事です。
新年を楽しく迎えた人々のなか濡れた手に風がしみた。
参拝を済ませ神社の人に豆を貰い帰った。




