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 く


 苦情。

僕は霊媒に言った。:何故って病気はお医者さんに言うでしょ。実際そうした。

肛門の痛みに眠れぬ夜を過ごした僕は聞かれたのだ。何故その痛みを神々に取り去ってくれと願わなかったのか。朝まで只々苦しんだのか。


 ○


僕は恨んだ。不規則に針でつつかれる様な痛み。寝返りもままならぬ。かといって寝返りをせぬのもまた辛い。辛さと痛みに追いやられるようにもぞりもぞりと寝台の上。恨んだ。脆弱な我が身を。神々を。影を。たった一晩眠れぬ、それだけで辛いとあのとき死んでおけばよかったと思い浮かべる心を。恨んでいるちっぽけな自我を。僕は恨んだ。恨めしく思う事を恨んだ。短い失神の様な眠りさえ恨んだ。何度目かの開眼、群青の部屋が徐々に色付くのを脇目に世を恨んだ。


 ○


霊媒は言った。:本当に頑固だ。


 

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