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 う


 夜に。

三日連日の下痢に。肛門は傷付いた。

満月を越えて影は去った。残ったのはぼろぼろの肛門に苦しむ我が身。仰向けでもうつ向けでも横向きでも痛む。じっとしても痛む。寝返りをしても痛む。それどころか放屁を一つしても痛む。気体が通った後肛門が閉じる際に堪らなく痛むのだ。

時にじくじくと。時に焼けるように。断続にしかし終わりなく。うっすらと吐き気も。体温は上がり蒸されるようだ。下体には痺れ。両足と睾丸だ。すっかり痺れている。痛くないのは幸いなのか。弱音が次々に浮かぶ。自分はもうおしまいなのか。やはり影など何の意味もない。涙が目尻に浮かぶ。三十四才の男が肛門の痛みに苦しんでいる。痛みでのたうつ事さえままならない。失神か睡眠かわからない短い間眠った。時折刺すように痛む。その情けなさ間抜けさ。肛門に痛みがこうも様々だとは想像もしたことがなかった。後何日こうなのか。それとももうずっとこうなのか。安らかな眠りさえ奪われて。


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