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 っか。

上着を担ぎ上げた。折り曲げられた軟らかな上着を。右肩へ。

ふん。鼻から息を吐きつつ肩へ。右肩上到着と同時に、ふ。短く鼻から吐いた。一拍子半の呼気は痙攣を促した。

呼気は痙攣に紛れた。そこへ短く呼気。ふ。右肩上から後方へ向けて押す。小さく鋭く。筋肉の張りだけが変移する。反発が起こる。従う。腕は前へ。上着は後ろへ。落下する上着。

抱え挙げたモノとの分かれ。背を撫で落ちる上着。床へ。


腕と上着は分かれねばならなかった。腕と共に降りれば抱えてしまう。それは背を丸める事を促す。かといって落下する上着を腕に追いかけさせれば腰が前に出る。どちらにせよ大きく崩れる。分かれる事によって崩れは小さくなる。分かれは必要なのだろう。保つ為に。


 ○


 上着を三度落とした。検証の為に。

座布団だと服に引っ掛かってうまく滑り落ちなかった。

空の俵がよかったがそんなものここにはない。

手拭いでは軽すぎるだろう、試してはいない。

自然上着に目が行く。肩から落としてみる。思いの外よく滑る。これか。実験が始まる。痙攣のコツを表す為に。

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