べ
ちゃり。
べちゃり。机に音が。視線をやるとそこにはやや小さな蛙。親指の爪先から第一関節位まではあるだろうか。黄緑に白線がうねっている気がする。。ぺちゃっ。跳ねた。見間違いかとまじまじと見つめる先でぴょんと跳ねる蛙。どうしたものか。ブラスチックの蓋に水を入れる。入れ終わる。蛙はまだいる。眺めていると床へ飛び出した。べちゃり。着地音が一際大きく響く。とりあえず追いかけた。思ったより速く歩行し跳ねて棚に張り付く蛙。隙間に入り込むぞ。つい素手で包んだ。皮膚に寄生虫とか毒はないか心配だ。後でちゃんと手を洗おう。とりあえず水差し上が開いた小さめな水差しに入れて蓋をしよう。しかしいれようとすると跳ねる蛙。二回三回と逃げる蛙。何とか入ってもらう。縁に掛かった前足の指をつつく。引っ込む。雑誌をのせる。水を注ぐための口が空気穴にちょうどよかった。蛙。が通るには少しだけ小さい。隙間からお互いに覗き合う。しかしどおしたものか。近くに水場などないのに。蛙の鳴き声なんてこの辺りで聞いた事もない。何処から来たのやら。ブラスチックの蓋に水をいれて一緒に入れてあるが。蛙は水を飲むのか。そういえば知らない。
水辺にいるからわざわざ飲まなくとも平気そうだが。




