慰めの言葉は 誰を 慰めた か

う

　まくいった。

電話がさっき鳴った。霊媒だ。話す。忙しく来れそうもないとの事。電話を切られる前に質問した。：うまくいったんですか。

うまくいったそうだよ。返事は良好なものだった。月明かりにあたるといいと添えて。それにわかりましたと答え電話を終えた。

いつも通りだ。何の変わりもない。それでもうまくいくにこしたことはない。

後　二回か一回だ。二つか三つだ。最後は近い。

　○

　だった。

風向きは変わる。一つ一つ取り出すそうだ。来月か再来月で上がりという訳にはいかなくなった。それでもあと少しには変わりない。

年内には終わるだろう。影の話も。

月に昇る影を思う。何の足しにもならない話だった。あと少しだ。二五番の影を待ちつつ繰り返す痙攣。そろそろ七年か。持つもんだな。筋は固いがまた伸ばせる。意欲は減ってもまだやれる。衰え易く成り難い。痛む身体を伸ばして歩く。月がある。夜風は涼しい。