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 半。

夜に叩く音が響いている。深夜一時過ぎ。金属の薄い物を叩く音がする。連続でばんばんばん。途切れない。ばんばんばん。やや遠くの外から聴こえてくる。眠りを妨げる音。何が叩いているのか。何を叩いているのか。何故叩くのか。いつまで叩くのか。ばんばんばん。


飽きもせず、疲れもせず。音が響く。


夢を見た。金属の音がする。殴打される音がする。部屋の内を音が走る。首にまとわり付く。只々堪える。手のひらを合わせ念ずる。六文字。南無阿弥陀仏。音は少しだけ離れてはまとわり付く。その度に六文字を念ずる。


いつまでか分からずに行うのにはすっかり慣れた。終わるのは次の瞬間か。それとも二十年後か。どちらでもかまわないよ。


その前に死んでしまいそうだ。


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