表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
399/493


 んなか。

言葉に起こすのを躊躇するのは惜しんでいるのだろうか。明確になる事で離れてしまう。そんなことを何度も経験してきたからだろうか。それでも結局は重しに感じて吐き出してしまうというのに。どれだけなら秘密を抱えたままでいられるだろうか。


刀を引き上げる。

何処へそれをやれば忘れるだろうか。視界の外か。それは頭の上か。あるいは引き上げたものを下げて腰の横か後へやるか。どれもよさそうだ。ここが狭い通路でなければ。


上へ大きく振り上げれば天井が削れ粉が降る。横には棚と棚。それが続く。通路の横幅は肩に触れるか触れないかぎりぎりだ。狭い通路。天井には蛍光灯もある。強く当たれば一大事だ。それは何処か。妥協の点は。


 鼻の前。瞳孔と瞳孔の間。

立てる場所はここ。とりあえずの点。しかし実に目障りだ。視界のど真ん中。竹刀競技の面金を思い出す。あれも慣れた。これも慣れるだろう。


ハバキの安い金色がきらきらと光を反射している。

軽い黒い鍔には金の牡丹が塗られている。

刀身の峰も白く光を反射している。

そのうちそのうち。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ