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 ○○


 ょう。

真っ黒な蝶が手水舎の石床でひらひらとして着地してはふわりと浮きまた着地している。黒い。ただただ黒い。滑らかな黒い存在。


境内は六月の末頃から一月かけて改修工事を実地予定だ。

石段上の踊り場にある掲示板に告知してあった。テロ警戒実地中の貼り紙もあった。恐ろしい世の中だ。


本殿は既に外壁を足場に囲われ幕で覆われている。

賽銭箱前は開いているので投げ銭は可能だ。

手水舎の水が流れ込む石の器は透明なビニール覆われていて使用は不可能だ。

青いばけつがあった。二つ。柄杓がそれぞれのばけつに乗せられていた。


 ○


 境内の植木の一つがなくなっていた。

小さな空きができた。枯れてはいなかったと思ったが、切り株さえ残さず取り除かれたか。


 ○


 顎。

はい顎。小鼻、小鼻、小鼻と来たが、行き詰まりました。疲労、倦怠、飽いては膿んでの苦し紛れ。そうして仕方なく顎。

下顎を上顎へ二度寄せる様に張る、とんと。

張られた下顎は直ぐに震動を促す。生まれた震動は顎の弛みを促す。軽く閉め直し、二度。とっとお。二度目は軽く。弾むのを留めず。反発に押し負けて弾ませて。続けて腰二回、とんと。手を二回、とっとお。


 七月が始まった。進展もなく。

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