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 ○○


 うとうと 去っていった。

ふと見ると、丸々とした大きな男。手には切り詰めたのか短い横並びの二本の銃身、木製の握り。そして二つの黒い穴がこちらを向いている。

何も言わず、動かず、静かだ。黒い穴は。目蓋を閉じた。


かちり。音がしただろうか。

少しして黒い穴は離れた。

悲しそうに男が言う。:電池切れだ。

また言う。:まだ何もしていない。

大層悲しそうだ。僕は形ばかりの慰めを言った。:もう、一回したじゃないか。

数度、肩を軽く叩き促した。そして言った。:みんなと仲良くな。

男は項垂れ、少し涙目になりながら窓から出ていった。二階の窓から。


 ○


 子供が覚えていいのは子供の様な理想だけ。

うつらうつらと横になって頭を流れる情報。そこに言葉が差し込まれる。冷えた言葉。突き放した言葉。唐突な言葉。

目が急速に冴える。

その通りだと考える。僕の考えだろうか。それともどこかで見たか聞いたのだろうか。僕は、子供はこうあれかしと考えた事があっただろうか。何となく思う事はあっても制限にまで言及していただろうか。気持ちの良い微睡みは散り散りになっていた。


 ○




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