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あ
○○
股潜り。
するすると足先へ押して進む。手を着いて、足先も着いて。
ひょこひょこと足先を跳ねる。手を擦って、足先を跳ばして。
ふわふわと足先から跳ねる。手を跳ねて、足先も高く。ほとんど進まず。
○
眠れ。
の 横たわり目蓋を閉じる。痙攣する。さらにする。左 右 切り換える。一身を寝具は包む。振動は伝播し丸く囲う。波の上のように。流れのように。寝返りをうつ。中断。残響を感じる。痙攣を再開。夜風が街道で押し流す音。外壁の微動。速い流れが滔々と吹き荒ぶ。部屋は暗いはずだ。目蓋も開けずに。内々に一人ごつ。外の明かり。ふと目蓋を開ければどこにもない。風が強い。外壁の微動。部屋は暗い。朝は遠く眠気はなく、痙攣する。洗練された痙攣を囲う。痙攣は伝播し反射し僕を包む。慰めには味気ないか。目蓋を開けようとしては留めた。もう一方では更に閉じようとして留めた。どちらも動かず目蓋は眼球を遮り停滞した。青く黒く白ずむまで。




