表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/493

午後




   ○○



 冬の日差しが温かい。

風が渦巻き、それを吹き消す。

盛っては削り与えては奪う。

交互に揺れる端から端へ。

引き立て合う寒暖の振り子。

冬の午後の日差し。



 温まった背中を撫でる風はより冷たい、新鮮に凍みる。



   ○



 幸せが流れ出て行く。

もう戻って来ない気がする。

夜が覆い被さり不安が湧き出る。


 夜毎の悲しみ。

毎度の不安。



   ○



 神々の言葉に、

何も感じない。

 繰り返される事柄。

変更された言葉。

それを訳すれば同じ。

いついつまで待て。

その日まで待て。

つまり待て。


 何度も何度も、そうしてきた。

今まで。


 待てという意味の言葉が、これ程に多様だと、知りたくはなかった。

一つ新しい表現を知る度に一つ更に失望した。

その言葉の数だけ、表現の尽きるまで、待たされるのだろうか。


 足りない失望と余った悔恨。

浪費される年月。

失われる。諸々の、残された自分。


 夜が少し恐ろしい。

目蓋を閉じて横に為ると、またやって来るのでは











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ