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あ
○○
遅れて来たいらない個。
全く必要とされていない。その一点において、陰も僕も違いはない。性別も大小も役割も順番も違っても、僕からでた影は僕に必要とされなかった。さながら僕の様に。
少し鼻血が出る。頭痛が久しぶりに居座る。吐き気もする。供え物の御下がりを吐きそうだ。林檎。
影は他所に行ける。そして役に立つ。
○
肉体は布団だ。目覚めたなら、それは 捲り出て行く。/捲られて出て行かれる。
実際の布団と違う。何故ならこの布団は、てっきり寝ているモノは自分だと勘違いしていた。
出て行くのは自分、起き上がり目覚めるのは自分なんだ。そう勘違いしていた。捲られて、そのまま置かれるまで。
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