表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/493

冬蝉と木蛙



  ○○



 血をたぎらせる焼け石。

血を沈静させる冷や水。

血を痺れさせる生け垣。


 拳。

共通の基盤というモノ。

怠け者の夢。

完全な食品。

網羅された一品。

それさえ有れば。

たわごと。



  ○



 弱者のよるべ。

よるべなきモノに与え、それが、よるべに成りうるのか。


 飢えた腹でそれに耐えられるのか。

拒絶し反って苦しまないだろうか。



  ▽



 蝉の叫喚が聴こえる。

夜の頭骨に響く。

冬の季節に。



  △



 木彫りの蛙。

その背には段差が有る。

階段か歯車か背鰭か。

飴色の蛙。


 蝉の叫喚の中、木蛙の声が混じる。

木蛙を運び練り歩く足。

木蛙の背に有る段差を木棒で撫でる手。

頭頂から腰まで。

連続して段差に当たる木棒。

空洞か。

軽やかに響く。

けろろ。

何度も。

けろろ。



   ○




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ