表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
278/493

白昼


 ○○


 白い猫が蝶々にじゃれて。

宝を拾うと言われ、僕は答えた。猫の死骸なら拾った。

仮にそれが宝だとしても、もう環境所の人が持って行ってしまった。灰になったろう。

白い猫が蝶々にじゃれて、楽しげに庭にいたとき。

黒い猫が羽虫に集られて、空っぽで公道にいたとき。

宝と言われたモノは、死骸と言われるモノだ。

見間違いで瀕死だったとしても、灰になってしまえばもう同じ。

蘇生する事も灰ではできないだろう。


 ○


 下唇、上唇。

下唇で前へ押せば、背を押される。背を押され、しかし留まれば、腰を押される。押される腰は踵へ繋げる。 後ろから。

上唇が下へ押せば、胸を押される。胸を押され、しかし跳ねれば、腰は引かれる。引かれる腰は踵から繋げる。 後ろへ。


 ○


 口輪筋。

頬の痺れは泣いた様に痺れた。頬の痛みは笑った様に痛んだ。

口輪筋はもごもご。上は押さえ下は進もうともだえる。

口輪筋はにやにや。上は押し上げ下は張り付きえくぼ。

後頭と額が引き上げる。頬は目頭や目尻や眉頭や眉尻と共に吊られる。


右主体、右の口の端を耳の下へ引き付け、左の眉尻を耳の上へ引き付ける。左右に分ける顔の筋。反発して鼻に寄る。口の端を顎先へ眉頭を額の上へ、きゅうと寄せる。絞って寄せる。僅かに寄せる痙攣の内。そうして頬へ誘導する。


頬の痺れ、頬の肉を、

口輪筋を絞って寄せる鼻へ。

絞って寄せてさらに絞る。反発し頬は離れ、痺れ増す。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ