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 ○○


 子供と子供が喧嘩をしている。

黒く日に焼けた肌。ふっくらして張りが有る。

集団で下校中にその二人だけが向かい合いお互いを知っている。

無関心な周りの子供が歩く中。叫び。肩の上へ振り上げられた右拳は肩の上から相手の左肩へ。横から当たった。当てられた子供は後方へ倒れ、尻餅を搗く。めげずに立ち上がり突っ掛かって行く子供。繰り返しだ。叫び、振り上げ、右拳で左肩を横に打つ。打たれ、よろめき、尻餅を搗く。二度目は一度目とは反対方向へ倒れ尻餅を搗く。

しかし見事な叫びだ、猿の様に。

倒れた相手に追い打ちもしない。

乱打もない。叫びと振り上げた拳を決まって打つ。

すれ違い、通り過ぎた。

止めようとしない周囲。平然として、争う二人を伴ってぞろぞろと歩く子供の集団。


 ○


 ほわ。

わ だ。うあ を和ませて わ。

う で顎と顔の筋肉が前へ、背骨は引かれる。引かれた背骨は胸を押し腰を押す。押された胸と押された腰は膝を押す。その場に留まるなら足先で突っ張る。足先で突っ張ると脛が張る。あ で顎と顔の筋肉が後ろへ、背骨は押される。押された背骨は胸を引き腰を引く。引かれた胸と引かれた腰は膝を引く。その場に留まるなら足先へ引っ張る。足先へ引っ張ると脛が張る。

わ。馴染ませて わ。

ほ で少し収縮して わ で広げる。

ほ で押して わ で 落とす。


背が曲がってきた。ほ が前へ わ が下へ。

ひ で上へ。調整する。わ で 下へ。


 ○


 指先はふやけているか。

痺れが抜けず留まる。指先はふやけたかのよう。指先は曖昧なよう。中指は仲間外れ。一人先へ進んだ。望ましくもなく。


 ○


 友達ってそこじゃないだろう。

顔も名前も忘れてしまった。でも友達ってそこじゃない。

残るものがなにかしらある。きっと。


せっせと練習しあう。お互いに投げ合う。

練習して練習して練習する。汗水くになる。息があがる。力が抜ける。心細い。始めた訳も続ける訳も忘れた。思い出しても他人事のよう。くすんで飽きて嫌になって、それでも練習する。

誰ももう練習してはいないかもしれない。

僕は練習する。


 ○


 イカサマ、ペテン、詐欺だ。ろくでなし御用達だ。それ以外何も出来やしない。手元に置いていれば良いことが有るなんていうのは根拠の無い妄言。出るまで判りはしない。出てからも判りはしない。あやふやな何かだ。

どうして無根拠に素晴らしい物だと信じているのかさっぱり分からない。

今までそうだった。そうだね。八体は出した。今のところ大人しいと聞いた。それが明日変わらないとどうして言える。誰も何の責任もとらない。たとえそうなっても悲しんでそれでしまいだ。そこに検証はない。

どうして僕から出た物が善いものだと信じられるのだろう。

分かち合えているのか。



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