同形異質
○ ○
模倣の行き着く所はここ。
同質に何がある。
軍隊ではない。
大量生産して価値を落とすのか。
売り抜く期間。
もてばよいのか。
不揃いで歪みで写し鏡。
異形同質を目指し、
同形異質を転がす。
経験と観察が自身を、
明日に知らしめる筈だ。
頭の天辺から爪先までに布告する。
一人の完結な。
一人の伝言な。
一人で回覧な。
途方な無駄。
一人の安寧に捧ぐ。
○
思い知る筈だ。
自他の違いを。
自他の共通を。
自他のという振り割り、
その不完全さを。
○
明け渡すのか、
一定水準での多数を動員出来る
という事を強味にして。
繊細さを切り捨てて。
上手く、やりきれるか。
「門は工場へのモノでは無い」
○
本質とは。
本質と思いて探り
掴んでみて違うと気付くまでの幻。
真の芯など無い。
真芯無芯の所だ。
空虚で、
捨て去った残骸が散らばる。
から手の上に意味など有りはしない。
これ、と思うとき間違いへ近付く。
そのまま飛び込むか、思い直すか。
上手く利潤を取り出すか。
それだけを分離せしめるか。
間違いへの接近と別離。
○
細胞検査は終った。
17ヵ所、
リンパに転移無し。
四段階の二段目。
実に良好な検査結果。
一段落しただろう。
落ち着く。
何も変わりはしない。
ぎりぎりのところでぶら下がる。
落ちるのは今か今か。
ぶらぶらぶらり。




