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 まる


 超人に成ることを望まれ続ける日々。不可能を成せ、丸投げされて過ごす時間。非我を産むと思われ、産まれる肉を持たない存在を欲される。きゅるるる、扇風機が鳴る。首を振る、右へ左へ、きゅるるる。左から右へ行き着くと鳴る。逆か、右から左だ、いや違う。正面からか裏からか眺める立ち位置。きゅるるる。右へ違う左へ首を振り始めると鳴り止む。

愚かな事だ。ちっぽけな男を神話にしようとしている。まだ、生きているというのに。手品の種はとっくに明かしているのに。

扇風機の描写さえ覚束ない。温い風に、甲高い擦れ音。何故左から右であっているのに、文章を見直して違うと感じたのか。そしてそれも直ぐに無くなってしまうのか。

違うと思ったでも違わない。違うと思ったでも違うと思った内訳は分からない。違うと思った溶けて消えるまでは。違うと思った扇風機が首を二回振るまでは。


 ○

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