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あ
○○
うううん どどど。庭木は程々の高さで伐られた。三本の蜜柑。短め蜜柑。
庭のあんちゃん よっこいせ。
頑張るあんちゃん横目に 待機した。
電話が鳴って 電話に出る。 すると 次の日曜に電気を止めると教えてくれた。 金曜の夕方。
○
硝子の円穴に引っ掛かった一円硬貨。指から弾け落ち賽銭箱に届かず隙間へ行った。
貰った御菓子が詰められた袋を そっと三方に置いた。
御菓子の重みが手には過大であった。
手元が不如意の原因を取り敢えず押し付けた。懐の重み。
○
ううんうううんううう。
唸りを上げる機械。庭の音。
はあ よいしょ はあ。竹の箒 熊手 狭い通路。
青ずんだ空。 電子音。 笑い。 連絡。詳細な打ち合わせ。
電子化された音声。うんうんうん。月曜日 月曜日に。
そうですね。了解しました。月曜日 月曜日いないから 火曜日に。
○
終ったか。
庭へ。
蜜柑を見る。蜜柑は幹のみ 蜜柑の枝葉は無い。高さは170㎝無い。
これ 枯れちゃわない。気になった。
どるるる。交通装置が暖気した。ぴいぴい。どる る る。走り去る。
静かに為った。蜜柑の切り口。滑らかな。




