あ
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土砂を乗せるトラックだ。
あ 犬 いや人形 犬。
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右方向から直進 荷台 左横に犬が 茶色かった 動かず 段差に横たわって 結わえてある。 三差路を左折。左側面に犬を添えて 走り去る大型車両。
人形だ。本物のワケ無い。ぐにゃぐにゃと歩く。認識は移り変わりアスファルトが眩しい。人形 犬の人形 犬形 人でも無いのに人形だと思った。とっさの言葉はいつもどこか抜けてる。
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停滞し 一日が 過ぎる。
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爽やかな朝が悪夢と共に始まった。
許しは尊く 罰は厳かに。
許します 罰を与えて。 許さず 償い無くなりはしない。
粛々と行い 内心を窺えず。 許しは尊く高く他人事だった。
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些細な事が鼻に付く。
昔の事柄沸き上がる。
痛みの先を何処かも知らず。
伸ばして縮めて痙攣す。
腹の器を揺さぶれば 忽ち 痛みが溢れ出る。
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平成も 汚さと共に思い出す日が来るのだろうか。
あの頃は煙草の綿がそこらに転がって 排ガスが酷く 企業は怠けた嘘ばかり。人は疲れ 冷え 希望は鼻で笑って捨て置かれた。
恐ろしい事件 事件 事件。無責任な飛ばし記事。
とにもかくにもこんなものだろう。長過ぎる労働条件を公然と秘し横行し後回しだった。
昭和もそんなもの その前も その前も 結局は次も 道路には 何かしら転がって いるのだろうか。やはり煙草の綿が転がっているのだろうか。 その時々の 特有の何かしらが転がっているのだろうか。
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