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 ○○


 疚しさ。

疚しい山師の 病まして止ます 夜増しのいや枡。

いや 益々夜増し 夜間詩祈って 山師のいや枡。

夜間詩囗 山詩の夜枡 夜増して屋間仕のいや枡。


 ○


 十年と二千万円が去って 今。

そんな 価値が 有るのだろうか 今に。

虫の震えに 虫の振る舞いに ちっぽけな今が 凝固している。


 ○


 涼しくない。 涼しく。 虫の響き。

手のひら大の蜘蛛。 鈴虫。 足の指。

引っ掻き 突き刺し 足の指。

吸い込んで 引っ掻き 吐き出して 突き刺し。


 ○


 実際に二十代を絞り取られて 無意味に十年失って。

それでも 意味が有るとか 価値が有るとか 吹くなら

御近付きには なりたくない。 綺麗事を腹に詰め込んで動力は無限だ。

僕は 付いて行けそうもない。



 有ると言えば 無い部分が 無いと言えば 有る部分が 思い出される。有ると無いの区別が 難しく 切り取り線が 難しい。


 意味は無いから それが忘れられるなら 手柄は人のものだ。

考えた人でも 教えた人でも 讃える人でもない。

実行した その人の総取りだ。

意味無く価値無く 何の寄与もしないそれを行って 何かあるなら

それは実行した人に 焦点が有るべきだろう。

でなければ恐ろしい。 誰にも 当事者に 焦点が無く 物事が進み 忘れ 御都合の宜しい日が 続いている。


 ○○のもの という のは 主観だ。

切り取り線に従った鋏。

紙 鋏 人の どれが 欠けても その事は 発生しない。

そのどれもが 有っても 発生しようと しても また 発生しようとして 混雑し おざなりに 後へ 回される。


 ○


 把握しても 把握しても 全てとは断定したくない。

これで全てとは 本当に全てでも その全てが 変質する。


 その全ては いつかの全てと 同じかな。

判断する人も される人も 同じで 何処まで行けるかな。

自分を指し示す簡易な方位磁針。

金属を身に付けていないか。

目的地は 何処だか 忘れられていないか。


 ○


 足から足へ

前から後ろへ。

上から下へ。

痛みから痛みへ。

痛みの先を 欲するだろう。

大きな安心は ばらばら。

小さな死骸が ぼろぼろ。


 小さな蠅が 手首に飛び乗り 大人しく 留まった。

腕を上げるまで 通路を通るまで 扉に行くまで 扉を開けるまで 外に行くまで。

じっとして 辛抱強く 蝿に有るまじき 停滞。

そして見事に脱出した。

外で風を受けました。 蝿は消えた。


           ○



 

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