駄話
全ての問題を解かれた時。
何を論ずれば善いだろう。
無題無問についてか。
全てが成し終えられた場所で。
○
僕は逃げてばかりだ。
ヒビ割れた額。
流血する鼻穴。
おぼつかない足。
あの頃から何も変わりはしない。
よろよろ。
追いかけられているのでは、
と凍えている。
□
あの満月の日。
霊媒の癌がはっきりした日。
事前の予想に反して、
天候は良好だった日。
僕が行事をやろうと主張すれば 癌の検査ではなく
信仰のそれを行っただろうか。
僕が それでも見えない のなら これで諦める 。
そう約束した行事を。
(僕はそれでも 僕には見えないだろう と信ずる)
○
僕は検査を優先させた。
行事を延期だ。
そう決まったのだから。
○
(二度も検査に引っ掛かって 精密検査をしないのは危険だ)
あの時。
僕は
僕を いや どちらにせよ 霊媒の都合か。
見せたいのも 見えると言ったのも霊媒。
より正確な表現なら神々だ。
僕は見たいとも見えるとも言ってはいない。
○
霊媒は
僕が神を信じない
と言う。
僕は分からない。
それについて
僕では今のところ如何なる知見も持ち得ないと考える。
それを論ずる立場に 立つ事が出来ない と言う。
霊媒に。
○
神を信じようとしない。
信じない。
お前は 僕は。
何度
僕に出来るだけの、
誠実な答えを、
答えただろう。
それらは何かしらの影響を及ぼした だろうか。
観測出来ない微量なモノであっても。
その話題では、
毎回
僕は神を信じない男
と言われる。
神を分からない男
と理解される日は、
いつか来るのだろうか。
信じない 信じる。
までも到達していないのだ。
分からないのだから。




